ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャーハサウェイが現在何に投資しているかをフォーム13Fより見ていこう。フォーム13Fとは一定規模以上の機関投資家が、米国上場証券のポジションを届け出なければならない書類である。
この書類のおかげで、米国株だけとはいえ、ヘッジファンドや有名投資家のポジションが分かる。それでは2019年9月30日時点のポジションを確認していこう。
1.Apple Inc.(25.96%)
2.Bank Of America Corp(12.59%)
3.Coca Cola Co(10.14%)
4.Wells Fargo & Company(8.89%)
5.American Express Co(8.35%)
6.Kraft Heinz Co(4.23%)
7.Us Bancorp(3.41%)
8.Jpmorgan Chase & Co(3.26%)
9.Moodys Corp(2.35%)
10.Delta Air Lines Inc.(1.9%)
11.Goldman Sachs Group Inc(1.77%)
12.Bank Of New York Mellon Corp(1.7%)
13.Southwest Airlines Co(1.34%)
14.General Motors Co(1.26%)
15.Verisign Inc(1.13%)
16.Charter Communications Inc.(1.04%)
17.Davita Inc.(1.02%)
18.United Airlines Holdings Inc.(0.9%)
19.Visa Inc.(0.84%)
20.Mastercard Inc(0.62%)
上記のデータを見ると、大手企業に投資しており、そこまで難しい銘柄ではないように思える。特徴と言えばアップル、コカ・コーラ、ウェルズ・ファーゴ、コカ・コーラ、アメリカンエクスプレスの5銘柄だけで57%の資金を投じていることだろう。これを見ると優良銘柄に集中投資という運用方針が明確にみることができる。
銘柄は平凡である。そういう意味ではバフェットが長期的に実績を出してきた理由は、銘柄選択だけではなく、投資のタイミングが重要だったことが分かる。
ウォーレン・バフェット氏が好む銘柄は永続的な競争優位性を持つ企業といわれている。そして日ごろは現金をためて置き、そうした銘柄がとても安くなった時に購入し、長期的に保有することを好んでいる。現在バークシャーハサウェイは12兆円の現金をためており、次の投資機会を待っている状況だ。
ウォーレン・バフェット氏もすでに88歳。バークシャーハサウェイ社にとって一番の問題は後継者問題だろう。AFP通信によると昨年取締役に昇格したグレゴリー・アベル(Gregory Abel)氏(57)とアジット・ジェイン(Ajit Jain)氏(67)が有力とみられている。