スティーブ・コーエン氏率いるPoint72Asset Managementの資産は、まもなく前のSAC Capitalのピーク時の運用資産を上回りそうだ。
ヘッジファンドアラートの報道によると今月のポイント72の運用残高は161億となっており、まもなく前身のSAC Capitaの2008年のピーク時の残高である168億ドルに近づいている。
2013年に従業員の一部がインサイダー容疑で起訴された後、SAC Capitalは外部資本を返金した。この件でスティーブ・コーエン氏本人は 起訴などはされなかった。SACは、その後司法省に12億ドル、SECに6億1600万ドルを支払うことで合意した。コーエン氏は2016年にSECと民事で和解した際、外部資本の管理を開始するのは2018年まで待たなければならなかった。
コーエン氏自身の資金と2018年に集まった約50億ドルの投資家からの投資資金を含めると、ポイント72アセットマネジメントは125億ドルの運用資金で2019年をスタートさせた。その後の12か月で約10億ドルの資金が流入し、同社の資産は年間16%の収益でさらに増加しました。
ポイント72アセットマネジメントは、マルチストラテジー戦略を持つ大企業への投資に対する投資家の強い需要から恩恵を受けてきた。コーエン氏が傍観を強いられている間に、シタデルやミレニアム・マネジメントなどの競合企業も資産を2倍以上に増やした。
現在シタデルが320億ドル、ミレニアムマネジメントが386億ドルを運用している。2018年6月にエクソダス・ポイントが80億ドルを調達したのも、マルチストラテジー戦略への強いニーズのある環境のおかげと思われる。