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ESG投資の波に乗る世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーターの挑戦

ESG(環境・社会・ガバナンス)要素を考慮した投資が、いまや金融市場における主要なテーマとなっています。日本でも、今年7月に設定されたESGをテーマとした投資信託「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド」は、わずか数か月で8,000億円近くの残高を達成し、投資家の関心の高さを物語っています。

こうした中、1,300億ドル以上の預かり資産を誇る世界最大のヘッジファンド「ブリッジウォーター・アソシエイツ」が、2021年にESG投資を取り入れた新ファンドの立ち上げを発表しました。このニュースは、業界内外から大きな注目を集めています。

ESG投資を取り入れるヘッジファンドはもはや珍しい存在ではありません。『ヘッジファンドも活用!ESG投資とは』で紹介したように、多くの運用会社が持続可能性を意識した投資戦略を採用しています。しかし、世界最大の規模を誇るブリッジウォーターがこの分野に参入することは、単なるトレンド追随ではありません。その背景には、同社独自の視点と戦略が隠されており、ESG投資を次のステージに引き上げる可能性を秘めています。

では、ブリッジウォーターはどのようなESG戦略を展開しているのでしょうか?
また、同社が目指す持続可能な投資の未来とは?次のセクションでは、ブリッジウォーターの戦略的な取り組みや、世界市場におけるESG投資の動向について詳しく掘り下げます。

『ヘッジファンドも活用!ESG投資とは』にまとめている通りESG投資を取り入れるヘッジファンドは珍しくなくなってきていますが、世界最大のヘッジファンドもついにESG投資に乗り出します。

目次

ブリッジウォーターの運用手法:全天候型ポートフォリオとESG投資の融合

ブリッジウォーター・アソシエイツの創業者であるレイ・ダリオ氏は、どのような経済状況にも対応可能な「全天候型ポートフォリオ(All Weather Portfolio)」を提唱してきました。このポートフォリオは、リスクを分散しながら安定的な運用を目指す同社の哲学を象徴しています。そして、近年はこの哲学を基盤に、環境・社会・ガバナンス(ESG)要素を取り入れた投資戦略を展開し、さらに高い次元での持続可能性を追求しています。


全天候型ポートフォリオとは?

全天候型ポートフォリオの特徴は、経済を「4つの季節」に分け、それぞれの局面に対応できるように資産配分を最適化している点です。この「4つの季節」とは以下のように分類されます。

  1. インフレ
  2. デフレ
  3. 経済成長
  4. 経済下降

例えば、米国債券を中心に据えつつ、金や資源、米国株式をバランスよく組み込むことで、どの局面においてもリスクを抑えた安定的なパフォーマンスを発揮します。下記のグラフは、その資産配分の一例です。

  • 米国債券:55%
  • 米国株式:30%
  • 資源:7.5%
  • :7.5%

債券の割合が高いのが特徴で、これによりリスクヘッジを強化しています。

リスク管理への徹底した姿勢

ブリッジウォーターの運用哲学は、「リスクを抑えた安定した運用」にあります。同社では厳格なリスク管理基準を設けており、2008年のリーマンショック時にはこの基準が功を奏しました。当時、多くの投資銀行がレバレッジを多用してハイリスクな運用を行う中、ブリッジウォーターは一部ポジションを解消することで市場の急落を回避。結果として、逆に12%のリターンを達成しました。

レイ・ダリオ氏は、こうした運用哲学を次のように語っています。

「レバレッジはロシアンルーレットと同じで、いつか必ず頭に銃弾を食らうことになる。」

この考え方は、長期間にわたり安定して成功を収めているファンドの根幹を成しており、今日のブリッジウォーターの成功の礎となっています。


全天候型ポートフォリオとESG投資の融合

ブリッジウォーターは、この全天候型ポートフォリオの戦略にESG要素を取り入れることで、新たな段階の投資を目指しています。例えば、資産配分の中で、環境負荷が低く、社会的影響が高い企業の株式や、再生可能エネルギー関連資産を組み込むことで、持続可能な社会の構築に貢献しています。

ブリッジウォーターが掲げるこの挑戦は、単なる「流行」ではなく、未来を見据えた戦略的な一歩であり、ESG投資の可能性をさらに広げるものです。

誰が投資するのか? 機関投資家の視点と信頼

今回のESG関連ファンドは、ブリッジウォーターとフランスの大手機関投資家であるリクソー・アセット・マネジメントがタッグを組み、新たな挑戦をスタートさせます。この協力は、両社の知見と実績が結集したものであり、単なる市場のトレンドに留まらない、本質的な投資ソリューションを目指しています。


リクソー・アセット・マネジメント:ESGのパイオニア

リクソー・アセット・マネジメントは、1,440億ユーロという膨大な運用残高を誇り、そのうち約150億ユーロをESG関連資産で管理しています。これは、単にESG投資を取り入れているだけでなく、持続可能性をコア戦略の一部としていることを示しています。

過去40年以上にわたり安定的な運用を続けてきたリクソーの実績は、長期的な視点が求められる機関投資家にとって重要な信頼の証です。ESG投資においても、こうした継続性は投資判断における決定的な要素となります。


フランスが生んだ運用の巨人:リクソーの強みとは?

リクソー・アセット・マネジメントは、フランスを代表する金融機関ソシエテ・ジェネラルグループの資産運用部門として設立されました。同社の強みは以下のように多岐にわたります。

  1. オルタナティブ投資の専門性
    ヘッジファンドやクオンツ運用といった高度な投資手法で、リスクを抑えつつ高いリターンを追求。
  2. ETF市場でのリーダーシップ
    欧州のETF市場では、革新的な投資ソリューションを提供するプロバイダーとして成長を遂げています。
  3. 柔軟性と革新性
    リクソーは「革新的な投資ソリューションの開発」を理念に掲げ、時代のニーズに応じた投資商品を提供。今回のESGファンドでも、そのノウハウが遺憾なく発揮されています。

なぜリクソーが選ばれたのか?

ブリッジウォーターが今回のパートナーとしてリクソーを選んだ背景には、両社の理念と戦略の親和性があります。リクソーの持つ高度なESG運用ノウハウと、ブリッジウォーターの世界的な運用力が融合することで、これまでにない投資ソリューションが提供されることが期待されています。

また、リクソーは単に資産運用を行うだけでなく、機関投資家が求める長期的な安定性と持続可能性を提供できる存在です。こうした背景が、今回のファンド立ち上げを実現する重要な要素となりました。

ESG投資の運用手法とは

一口にESG投資と言っても、そこにはさまざまな運用手法が存在します。**Global Sustainable Investment Alliance(GSIA:世界責任投資ネットワーク)**によると、ESG投資は以下の7つのアプローチに分類されます。

主なESG投資の手法

投資手法概要
ネガティブ・スクリーニングESG観点で問題のある企業を除外
インテグレーション財務指標やビジネスモデルに加え、ESG情報を投資プロセスに組み込む
エンゲージメント議決権行使や対話を通じて、投資先企業にESGへの取り組みを促す
規範に基づくネガティブ・スクリーニング国際的な規範(例:国連グローバル・コンパクト)に反する企業を除外
ポジティブ・スクリーニングESG評価が高い企業を選定し投資
テーマ投資持続可能性テーマ(例:再生可能エネルギー、農業など)に基づいた投資
インパクト投資社会・環境問題の解決を直接目指す(例:地域開発プロジェクト)

成長を続けるESG運用の多様性

上記の手法の中で、最も多くの運用残高を占めるのは「ネガティブ・スクリーニング」です。しかし、「インテグレーション」や「テーマ投資」の運用残高も急速に拡大しています。以下のグラフは、各手法の運用残高が2016年から2018年にかけてどのように推移したかを示しています。

Global Sustainable Investment Review 2018より作成

ESG投資の地域別普及状況

さらに、世界全体での資産運用残高に占めるESG投資の割合は年々上昇しています。特に欧州はリーダー的存在として高い比率を維持している一方、米国や日本はまだ大きな成長余地を残しています。以下のグラフは、地域別のESG投資の割合がどのように変化してきたかを示しています。

Global Sustainable Investment Review 2018より作成

世界最大のヘッジファンドが挑む新たなステージ

これらの多様な運用手法が存在する中、世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーターがどのようなアプローチでESG投資を行うのか、世界中の投資家が注目しています。同社の「全天候型ポートフォリオ」戦略とESG基準の融合は、既存の運用手法をさらに進化させる可能性を秘めています。

次のセクションでは、ブリッジウォーターが具体的にどのような運用

ブリッジウォーターの2024年版「持続可能な投資 & ESGポリシー」:持続可能な未来への革新

持続可能な投資(Sustainable Investing)は、いまや単なるトレンドを超え、ブリッジウォーターの戦略的優先事項として確立されています。このアプローチは、グローバルマクロ投資家としての広範な視点と、システマティックで多様化されたポートフォリオ構築の手法、そしてクライアントとのパートナーシップを基盤に形作られています。ここでは、2024年版の「Sustainable Investing & ESG Policy」を基に、ブリッジウォーターがどのように持続可能性と投資を融合させているのかをご紹介します。

投資目標:市場と経済の深い理解から始まる戦略

ブリッジウォーターの第一の投資目標は、市場と経済がどのように機能するかを深く理解することです。この理解が、すべての投資判断の基盤となります。近年、環境、社会、ガバナンス(ESG)の課題は、世界の経済と市場に大きな影響を与える要素として注目を集めています。このため、ブリッジウォーターでは、ESGに関する徹底したリサーチを行い、その成果を投資プロセスに統合することを優先事項としています。

例えば、環境問題や社会的課題に関連する基本的な相関関係を研究し、それらが市場にどのように影響を及ぼすかを解明します。この研究アプローチは、他の経済・市場の因果関係を探究する手法と同様に、システマティックかつ実証的なものです。

クライアントの目標達成をサポートする柔軟なフレームワーク

ブリッジウォーターの第二の目標は、この深い理解を活用し、クライアントの重要な投資目標を実現するための高品質なソリューションを提供することです。この際、クライアントのニーズに応じた柔軟なフレームワークを採用しています。

  • リターンとリスクを重視するポートフォリオ
    財務パフォーマンスに大きな影響を与える可能性のあるESG問題を研究し、それを投資プロセスに統合します。
  • インパクトを重視するポートフォリオ
    一部のクライアントは、リターンやリスクだけでなく、具体的な社会的・環境的インパクトを求めています。そのため、ブリッジウォーターでは、リターン、リスク、インパクトの3要素を明示的に達成するためのポートフォリオ構築をサポートしています。

持続可能な戦略:All Weather SustainabilityとActive Sustainable Equities

ブリッジウォーターでは現在、以下の2つの戦略を通じて、リターン、リスク、インパクトを同時に追求しています。

  1. All Weather Sustainability
    全天候型ポートフォリオの理念を基に、持続可能性を組み込んだ資産配分を実現。長期的な安定性とインパクトを両立させる戦略です。
  2. Active Sustainable Equities
    環境・社会課題への取り組みを強化した株式投資戦略。企業のESGパフォーマンスを積極的に評価し、ポートフォリオを構築します。

他の戦略においては明示的な持続可能性目標は掲げられていませんが、これらの戦略は、ESGを軸に据えた投資の未来像を示すものとして位置付けられています。

ブリッジウォーターの未来への展望

持続可能な投資を単なる「選択肢」ではなく、「戦略の核」として位置付けるブリッジウォーター。その取り組みは、単に市場の動向を追うだけでなく、市場そのものを変革する可能性を秘めています。これらの戦略がもたらすインパクトと、クライアントに提供する価値がどのように進化していくのか、今後も目が離せません。

まとめ:持続可能な未来を切り開くブリッジウォーターの挑戦

ブリッジウォーターの「Sustainable Investing & ESG Policy 2024」は、持続可能な投資を戦略の中核に据え、クライアントに新たな価値を提供し続ける姿勢を示しています。その取り組みは、グローバルマクロ投資の知見を活かしながら、ESG課題を市場と経済の本質的な要因として捉え、徹底的にリサーチ・分析し、投資プロセスに統合する点にあります。

All Weather SustainabilityActive Sustainable Equitiesといった具体的な戦略を通じて、ブリッジウォーターは単なるリターンの追求にとどまらず、環境や社会にポジティブなインパクトを与える投資を実現しています。これらの取り組みは、経済の安定性を目指すと同時に、クライアントの多様なニーズに応える柔軟性を兼ね備えています。

持続可能な投資は未来の標準となると言われる中、ブリッジウォーターはそのリーダーとして市場を牽引しています。同社が今後、どのように持続可能性を進化させ、クライアントと共に未来を築いていくのか、大きな期待が寄せられています。

以下は記事の内容に合わせた、ヘッジファンドダイレクトの投資助言サービスを促すCTAの提案です。

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ブリッジウォーターのような世界トップクラスのヘッジファンドが提供する持続可能な投資戦略は、今後の資産運用の新たなスタンダードです。しかし、こうした高度な戦略を活用するためには、専門的な知識と信頼できるアドバイザーのサポートが不可欠です。

ヘッジファンドダイレクトでは、世界有数のヘッジファンドへのアクセスを提供し、投資家一人ひとりのニーズに合わせたカスタマイズされた投資助言を行っています。

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この記事を書いた人

監修:柿本 紘輝(CFP証券アナリスト協会検定会員
業界最大手の投資助言会社ヘッジファンドダイレクト株式会社が運営。
富裕層向けに投資助言契約累計1395.9億円(2023年12月末時点)。
当社の認定ファイナンシャルプランナー(CFP、国際資格)、証券アナリスト(CMA)が監修して、初心者にも分かりやすく、良質な情報をお届けしています。

ヘッジファンドダイレクト株式会社
金融商品取引業者 関東財務局(金商)第532号
東京都千代田区丸の内1-8-2鉄鋼ビルディング10F

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