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【2024年11月】ヘッジファンド戦略別リターンランキング
投資の世界において、ヘッジファンドはその多様な戦略と柔軟な運用手法によって、常に注目を集める存在です。特に2024年は、インフレ動向の鈍化や市場の回復傾向、新興市場のパフォーマンスなど、さまざまな経済要因がヘッジファンドの活躍の場を広げる年となりました。このような市場環境の中で、ヘッジファンドはリスク分散や収益機会の創出において引き続き重要な役割を果たしています。
この記事では、2024年11月までの最新データを基に、主要なヘッジファンドの戦略別リターンランキングを詳しく解説します。最新のパフォーマンス動向を把握し、今後の投資戦略を考えるための一助となれば幸いです。
戦略別リターンランキングTOP5(2023年7月時点)
戦略別リターンランキングTOP5
順位 | 戦略名 | 年初来リターン (YTD) |
---|---|---|
1位 | エマージング・マーケットMENA指数 | 21.07% |
2位 | テクノロジー指数 | 20.38% |
3位 | エクイティ・ロングバイアス指数 | 17.82% |
4位 | エマージング・マーケットアジア指数 | 13.41% |
5位 | サブサハラアフリカ指数 | 13.41% |
2024年11月までのヘッジファンドの概況を見ていきましょう。インデックス別のトップ5は、ヘッジファンドインデックスの中で、特に新興市場やテクノロジーセクターが目立つ結果となっています。EMERGING MARKETS MENA INDEXが21.07%とトップのリターンを達成し、続いてTECHNOLOGY INDEXが20.38%で2位を確保。株式市場に焦点を当てたEQUITY LONG BIAS INDEXが17.82%で3位にランクインしました。また、新興市場の一部であるEMERGING MARKETS ASIA INDEXとSUB SAHARAN AFRICA INDEXがともに13.41%で4位と5位を占めています。
これらの結果から、新興市場関連のインデックスが引き続き強いパフォーマンスを示している一方で、テクノロジーセクターも引き続き堅調な結果を出していることが読み取れます。
ヘッジファンド独自の戦略のパフォーマンス
当コラム戦略記事で解説しているようなヘッジファンドならではの投資戦略は、どのような結果を残しているのでしょうか。5つピックアップして紹介します。
ヘッジファンド独自の戦略のパフォーマンス
当コラム戦略記事で解説しているようなヘッジファンドならではの投資戦略は、どのような結果を残しているのでしょうか。5つピックアップして紹介します。
① 株式ロング・ショート戦略 +10.39%
株式のロング・ショート戦略は、マーケットの上下動に左右されず利益を狙う戦略です。一部の株を購入(ロング)し、他を売却(ショート)することで、市場リスクをヘッジしつつ収益を追求します。
2024年のEquity Long/Short Indexは、堅調なパフォーマンスを示し、年初来リターンは+10.39%に達しました。特に11月は好調で、株式市場の変動に対応した戦略が有効であったことがうかがえます。
ear | Jan | Feb | Mar | Apr | May | Jun | Jul | Aug | Sep | Oct | Nov | Dec | YTD |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2020 | -0.67% | -2.21% | -6.04% | 4.58% | 1.65% | 0.90% | 1.81% | 2.12% | -0.76% | -0.12% | 4.64% | 3.52% | 9.27% |
2021 | -0.11% | 5.08% | 1.45% | 1.81% | 0.71% | -0.24% | -0.22% | 0.71% | 0.65% | 0.82% | -2.34% | 2.03% | 10.65% |
2022 | -0.96% | -0.56% | 0.59% | -0.13% | 0.24% | -2.73% | 0.92% | 0.50% | -1.11% | 1.86% | 1.63% | -0.23% | -0.08% |
2023 | 1.84% | -0.50% | -0.02% | 0.20% | -0.27% | 1.23% | 0.85% | 0.38% | -0.07% | -0.97% | 2.17% | 1.66% | 6.62% |
2024 | 1.22% | 1.89% | 1.77% | -0.58% | 1.66% | 0.29% | 1.31% | 0.08% | 0.37% | -0.35% | 2.32%† | – | 10.39%* |
② グローバルマクロ戦略 +9.36%
グローバルマクロ戦略は、経済・市場のマクロ動向や政治的要因を考慮してポジションを調整するアプローチです。インフレや金利政策の変化が影響を与える中、柔軟な運用が求められます。
2024年のGlobal Macro Indexでは、年初来リターン+9.36%を記録しました。市場環境が変化する中でも適応力を発揮し、堅実な結果を残しています。
Year | Jan | Feb | Mar | Apr | May | Jun | Jul | Aug | Sep | Oct | Nov | Dec | YTD |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2020 | 0.42% | -1.26% | -3.24% | 3.47% | 1.52% | 0.66% | 3.56% | 1.40% | -1.25% | -1.15% | 1.99% | 3.78% | 10.06% |
2021 | 0.52% | 2.27% | 1.51% | 2.18% | 1.78% | -0.78% | -0.22% | 0.75% | -0.63% | 0.09% | -1.18% | 2.29% | 8.79% |
2022 | 0.65% | 1.49% | 4.92% | 0.24% | -0.19% | -2.49% | 1.49% | 0.79% | -1.06% | 0.84% | 0.15% | -0.34% | 6.51% |
2023 | 1.61% | -0.88% | -0.48% | -0.12% | -0.83% | 2.27% | 0.36% | -1.44% | -0.25% | -0.25% | 2.34% | 2.54% | 4.86% |
2024 | 0.81% | 1.30% | 2.75% | -1.58% | 1.66% | 0.59% | 0.68% | -0.20% | 2.48% | -1.12% | 1.69%† | – | 9.36%* |
③ ディストレスト証券戦略 +9.21%
ディストレスト証券戦略は、財務的に困難な状況にある企業の低評価された証券を活用し、将来的な収益を狙う戦略です。市場のボラティリティがこの戦略に特に影響を与えることがあります。
2024年のDistressed Securities Indexは、年初来+9.21%を達成し、価格の歪みを活用した戦略の効果が現れています。
Year | Jan | Feb | Mar | Apr | May | Jun | Jul | Aug | Sep | Oct | Nov | Dec | YTD |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2020 | -1.09% | 1.10% | -7.42% | 2.70% | 2.12% | 5.39% | 0.16% | 1.28% | 1.24% | -0.26% | 4.74% | 3.10% | 13.18% |
2021 | 2.85% | 3.66% | 2.21% | 2.06% | 2.14% | 2.43% | 0.36% | 1.04% | 1.05% | 2.91% | -2.65% | 0.72% | 20.30% |
2022 | -1.86% | 0.15% | 1.38% | 0.73% | -1.67% | -1.95% | -0.16% | 0.50% | -0.64% | 0.24% | -2.54% | -0.93% | -6.64% |
2023 | 1.03% | 0.12% | -2.66% | 0.39% | 0.17% | 0.72% | 0.40% | -0.72% | 0.15% | -0.11% | -0.02% | 2.74% | 2.14% |
2024 | 0.72% | 1.54% | 1.54% | 0.18% | 1.18% | 0.27% | 0.62% | 0.00% | 1.31% | -0.26% | 1.78%† | – | 9.21%* |
④ イベントドリブン戦略 +8.67%
イベントドリブン戦略は、企業買収や再編などの特定イベントを収益機会として活用する戦略です。市場の状況に応じて柔軟に対応する力が求められます。
2024年のEvent Driven Indexでは、年初来+8.67%のリターンを記録しました。11月には特に強いパフォーマンスを発揮し、イベント関連の投資機会を捉えた成果が伺えます。
Year | Jan | Feb | Mar | Apr | May | Jun | Jul | Aug | Sep | Oct | Nov | Dec | YTD |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2020 | 0.08% | -2.60% | -13.09% | 6.30% | 3.38% | 2.35% | 1.66% | 3.05% | 0.24% | 0.65% | 6.00% | 4.09% | 11.12% |
2021 | 1.46% | 3.28% | 2.40% | 2.84% | 1.19% | -0.65% | -1.53% | 0.90% | 0.48% | 2.37% | -1.63% | 0.68% | 12.30% |
2022 | -1.71% | 0.53% | 0.93% | -2.71% | -1.39% | -5.16% | 2.84% | 0.85% | -3.76% | 3.74% | 1.32% | -1.67% | -6.39% |
2023 | 3.15% | -0.41% | -1.71% | 0.91% | -1.73% | 2.49% | 1.82% | 0.29% | 0.03% | -2.25% | 3.27% | 3.19% | 9.18% |
2024 | -0.18% | 0.81% | 1.58% | -1.00% | 1.08% | -0.06% | 1.59% | 0.37% | 1.13% | -0.29% | 3.38%† | – | 8.67%* |
⑤ 転換社債アービトラージ戦略 +9.29%
転換社債アービトラージ戦略は、株式への転換権を持つ社債を活用して収益を狙う戦略です。債券と株式の特性を組み合わせた柔軟な運用が特長です。
2024年のConvertible Arbitrage Indexでは、年初来+9.29%を達成しました。特に11月は堅調で、株式と債券市場の変動をうまく利用した運用が奏功した結果となっています。
Year | Jan | Feb | Mar | Apr | May | Jun | Jul | Aug | Sep | Oct | Nov | Dec | YTD |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2020 | 0.57% | 1.28% | -6.97% | 2.78% | 1.38% | 2.60% | 2.88% | 2.21% | 0.62% | 0.63% | 3.16% | 3.82% | 15.53% |
2021 | 3.34% | 2.22% | -0.80% | -0.48% | 0.21% | 0.24% | -0.24% | 0.04% | 0.87% | 1.35% | 0.11% | 0.11% | 7.12% |
2022 | -1.08% | -0.22% | 0.11% | -0.98% | -1.43% | -1.29% | 1.24% | 1.62% | -1.05% | 0.32% | 0.74% | 0.72% | -1.35% |
2023 | 1.34% | -0.33% | -0.28% | 0.16% | 0.60% | 0.78% | 0.53% | -0.15% | -0.04% | -1.48% | 1.19% | 2.38% | 4.74% |
2024 | 0.25% | 0.71% | 1.46% | -0.23% | 0.94% | 0.40% | 1.35% | 0.92% | 1.26% | 0.54% | 1.34%† | – | 9.29%* |
おわりに
どれだけ優秀なファンドマネージャーでも、将来の出来事を全て予測することはできません。相場に関係なく絶対収益を追求しても、想定外の出来事や急激な市場変動により期待通りの成果を上げられないこともあります。
今回、2024年の市場動向を振り返りながら、戦略別のパフォーマンスを分析することで、それぞれの戦略が市場の変動や相場の変化にどのように対応したのかを理解する手助けとなったのではないでしょうか。これにより、各戦略が相場の急変時にどのように動くかをある程度予測できるようになります。
もちろん、ヘッジファンドごとに特徴は異なり、同じ戦略でも運用者によってそのパフォーマンスやリスクプロファイルは大きく異なります。そのため、投資する際にはファンドごとの特性を十分に把握し、自分の投資目標やリスク許容度に合った選択をすることが重要です。
最近では、市場のボラティリティ(変動性)に備えるために、ヘッジファンドをポートフォリオに組み込む投資家が増えています。ヘッジファンドは相場が悪化している局面でもリターンを狙える柔軟性を持つため、分散投資の一環として有効な選択肢です。
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