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サードポイント(Third Point)は、1995年にダニエル・ローブ(Daniel S. Loeb)氏によって設立されたアメリカのヘッジファンドです。アクティビスト(物言う株主)として、経営陣への積極的な提言や経営改革を促す投資スタンスで知られており、世界各国の著名企業に投資して大きなリターンを獲得してきました。とくにYahoo!やネスレ、ソニー、ウォルト・ディズニーなどへの介入が広く報じられたことで、多くの投資家の注目を集める存在となっています。
サードポイントの強みは、アクティビスト投資×多様な資産運用を組み合わせる戦略にあります。ロング・ショート戦略をはじめ、クレジット投資やプライベート領域への進出など、機動的な投資手法を用いている点が特徴です。さらに、ダニエル・ローブ氏は企業経営への強い影響力を武器に、企業価値を高める経営改革を促しながら利益を追求してきたことで、「ウォール街で最も物言う株主の一人」としても名を馳せています。
このように、サードポイントはアクティビスト投資家としての大胆なアプローチと、複数の投資手法を組み合わせた柔軟性を兼ね備えています。本記事では、次章以降で「会社概要」「投資戦略と運用資産」「主要な投資先や過去の実績」「経営陣のプロフィール」「最新ニュースと市場での影響力」などを段階的に解説し、サードポイントの全体像をより深く理解するための情報を提供していきます。特にダニエル・ローブ氏の経営哲学や、アクティビストとしての成功事例を取り上げながら、彼らの投資判断の背景にも迫る予定です。
今後の章では、各セクションを通じてサードポイントの投資活動がどのように企業や市場に影響を及ぼしてきたのかを、具体的なケーススタディを交えながら詳しく掘り下げていきます。投資家や企業経営者のみならず、ビジネスパーソンや学生の方々にとっても、アクティビスト投資の実態を知るうえで参考となる情報を多数盛り込んでいきますので、ぜひ最後までご覧ください。
サードポイント(Third Point)は、1995年にダニエル・ローブ(Daniel S. Loeb)氏によって設立されたヘッジファンドで、その拠点をニューヨークに構えています。創業当初は数百万ドル程度の資金からスタートしたものの、現在では約120億ドル(2024年末時点推定)の運用資産総額(AUM)を誇り、ヘッジファンド業界のなかでも世界的に存在感を示すまでに成長しました。
サードポイントの大きな特徴は、いわゆる「アクティビスト投資」のリーダー的存在として広く認知されている点です。アクティビスト投資家として、企業経営に積極的に関与することで株主価値向上を図り、同時に自らの投資成果を高める戦略を得意としています。実際に、Yahoo!(ヤフー)やネスレ、ソニーなどへの投資や提言がメディアを通じて広く報じられ、ヘッジファンド界におけるトップランナーの一角を担うまでに至っています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設立年 | 1995年 |
| 創業者 | ダニエル・ローブ(Daniel S. Loeb) |
| 所在地 | アメリカ合衆国ニューヨーク州マンハッタン |
| 運用資産規模(AUM) | 約120億ドル(2024年末時点推定) |
| ヘッジファンド界での位置づけ | 世界的アクティビスト投資のトップランナー |
| 平均リターン | リーマンショック含めて12%超 |

このように、サードポイントは**物言う株主(アクティビスト)**として企業経営に深く関わる一方で、ロング・ショート戦略やクレジット投資など複数の投資手法も柔軟に組み合わせる点が大きな強みといえます。次の節では、こうした投資スタイルの具体像をさらに掘り下げていきましょう。
サードポイントはヘッジファンドとしての多様な戦略を駆使していますが、その中でも特に注目されるのがアクティビスト投資と**イベントドリブン(M&Aや経営交代など特定イベントの機会を捉える投資手法)**の組み合わせです。
このように、多様な戦略を組み合わせることで、相場環境に合わせて臨機応変に投資配分を変えられる点がサードポイントの強みです。特にアクティビスト投資による企業改革と株価上昇を同時に実現するアプローチが際立っており、それがサードポイントを一躍有名にした要因でもあります。
図1. サードポイントのアクティビスト投資モデル

サードポイントの創業者であるダニエル・ローブ氏は、コロンビア大学で経済学を修めたのち、ウォール街の投資会社などでキャリアを築きました。1995年に自身の資金と家族・知人などからの出資をもとにサードポイントを立ち上げ、わずか数百万ドルからスタートした資金を百億ドル規模にまで拡大させた手腕は、ヘッジファンド業界でも高く評価されています。
ローブ氏の投資手法には、以下のような哲学が垣間見えます。
このように、ダニエル・ローブ氏のリーダーシップのもと、サードポイントは“アクティビスト投資のトップランナー”としてヘッジファンド界を牽引しています。次の章では、その具体的な投資戦略や運用資産の内訳についてさらに深く掘り下げていきます。企業改革へ積極的に働きかけるだけではなく、ロング・ショートやクレジット投資を駆使する“多面的アプローチ”がどのように実践されているのかを見ていきましょう。
サードポイント(Third Point)がヘッジファンド業界でも際立った注目を集める理由の一つは、「アクティビスト投資(物言う株主)」としての活動です。企業の株式を一定割合取得したうえで、経営改革やガバナンス改善を提案し、実行を促すことで株主価値を高めるアプローチをとっています。以下では、サードポイントの代表的なアクティビスト投資案件を順に見ていきます。
サードポイントは上記以外にも、さまざまな業界を代表する企業に積極的に投資し、その経営に関与してきました。たとえば、**サザビーズ(Sotheby’s)**では、経営権争奪戦を経て取締役会への議席を獲得。最終的には同社の非公開化(買収案件)で利益を得ています。また、**キャンベル・スープ(Campbell Soup)**では、約7%の株式を取得して取締役を送り込む形で経営改革を主導し、パフォーマンス改善を目指しました。
これらの例からもわかるように、サードポイントのアクティビスト投資は単なる株主提案にとどまらず、取締役会への直接介入や経営陣の大幅刷新など、企業活動の根幹に切り込むケースが多々あります。こうしたアプローチは、株価や企業価値を高める一方で、一部の経営陣から反発を招くこともあります。しかしながら、結果として企業が変革し、投資家にとっても利益が生まれるならば、「物言う株主」としての役割を十分に果たしていると言えるでしょう。
次章では、サードポイントの投資戦略や運用資産の内訳をさらに詳しく見ていきます。アクティビスト投資の具体的な成功事例に加えて、ロング・ショート戦略やクレジット投資といった多面的アプローチがサードポイント全体の運用にどのようなシナジーをもたらしているのかが理解できるはずです。
サードポイント(Third Point)の投資戦略は、企業の経営改革を促す「アクティビスト投資」にとどまりません。市場の変化や企業の特定イベント(M&Aや資本再編など)に合わせて投資を行う「イベントドリブン投資」の手法に加え、積極的にリスクをとりながらも多面的な資産運用でリターンを追求する「オポチュニスティック(機会追求型)」な側面を備えています。本章では、サードポイントが実践している複合的な投資アプローチについて詳しく解説します。
サードポイントは株式投資だけでなく、債券やプライベート投資など複数のアセットクラスに分散投資を行うことで、相場の変動リスクを抑えながら高いリターンを目指している点が特徴です。特定の業界に偏りすぎることなく、経済サイクルや金利環境の変化に合わせてポートフォリオを調整する柔軟性が強みといえます。
| 投資領域 | 主な特徴 |
|---|---|
| 株式ロング・ショート | 株式市場の上昇・下落の双方を捉える戦略。リスクヘッジとリターン獲得を両立。 |
| クレジット投資 | 社債・ローン・不良債権など、金利動向や景気サイクルに応じて投資。 |
| プライベート投資 | 未公開株やプライベート・クレジットなど、より高いリスク・リターンを狙う領域。 |
| アクティビスト投資 | 企業経営への積極的提言・介入によって株主価値を高める。 |
上記のように、複数の戦略を組み合わせて運用することで、一方が不振に陥ったときでも他方のリターンでカバーしやすく、ポートフォリオ全体の安定性が高まるメリットがあります。
サードポイントの株式運用では、ロング・ショート戦略を活用することで、企業の成長性を評価して買い(ロング)つつ、割高と考える企業や市場リスクをヘッジするために売り(ショート)ポジションを取ることが可能となります。
この戦略を通じて、アクティビスト投資による株価上昇益を狙う銘柄の買い持ちを主軸としつつ、市場や業種別の下落リスクにも対応できる柔軟なポートフォリオを築いていると言えるでしょう。
株式投資と並んでサードポイントが注力しているのが、クレジット投資です。社債や銀行ローン、不良債権をはじめ、金利や企業の財務状況に応じて投資することで安定的な利回りとキャピタルゲインの両方を狙っています。
サードポイントの運用手法は、公開株や債券投資にとどまりません。未公開企業やプライベート・クレジットなど、よりリスクが高いがリターンも期待できる領域にも進出しています。
このように、サードポイントは株式や債券市場だけでなく、未公開領域のビジネスにも足を踏み入れており、企業経営や事業そのものの価値創造に深く関与する投資スタイルを選択しています。今後も金利情勢や産業構造の変化に合わせて、保険やプライベート・クレジットなど新たな分野への拡張が続くことでしょう。
次章では、サードポイントが実際にこれまでどのような成果を上げてきたのか、主要な投資先や業績をさらに掘り下げながら解説していきます。アクティビスト投資の事例やロング・ショート戦略をベースとした多面的な投資手法が、どのようにリターンを支えてきたのかを具体的に見ていきましょう。
サードポイント(Third Point)は、アクティビスト投資や多角的な運用戦略を通じて常に市場の注目を集める存在です。本章では、最近の投資案件やパフォーマンスの推移、さらに他の著名アクティビスト・ヘッジファンドとの比較を通じて、サードポイントの最新動向と市場におけるポジションを整理していきます。
サードポイントは2022年にウォルト・ディズニーの株式を約10億ドル規模で新規取得し、同社に対して大きく踏み込んだ提言を行いました。特に注目を浴びたのが、スポーツ専門チャンネル「ESPN」の分離案です。ローブ氏は、ESPNを独立させることでディズニー本体の収益構造をより明確にし、株主価値を引き上げられると主張しました。
最終的にディズニー側は全面的にこの提言を採用したわけではありませんが、サードポイントの提言をきっかけに取締役会のメンバー構成やコスト構造の見直しが進むなど、一定のガバナンス強化策が実行されています。エンターテインメント業界全体がストリーミング配信やコンテンツ投資で大きな変革を迎えるなか、ディズニーへのアクティビスト介入は業界関係者や投資家の注目を集めました。
2023年には、Colgate-Palmoliveが保有するペットフード事業(ヒルズ・ペットニュートリション)をめぐる動向でもサードポイントが話題となりました。ペットフードは同社の重要な収益源の一つですが、ローブ氏は「別会社として独立させることで、より高い評価を市場から得られる」と主張。分社化に伴い、コスト構造の最適化や成長余地の拡大が期待できるとして、投資家向けの公開書簡で改革を提案しました。
これにより、Colgate-Palmoliveの株価は一時的に上昇し、市場はサードポイントによる“切り離し提案”のインパクトを改めて認識する形となっています。最終的な事業再編の方向性はまだ確定していないものの、同社が投資家の声をどこまで取り入れるのか、今後の動向が注視されます。
サードポイントは2022年に世界的な株価下落や金利上昇の影響を受け、年間リターンが**マイナス22%**という厳しい結果に終わりました。アクティビスト投資先の株価が振るわなかったことに加え、成長株へのロング・ポジションが下押し要因となったとみられています。
しかし、2023年には小幅ながらプラスに転じ、2024年には**プラス25%**と大幅なリバウンドを達成しました。ローブ氏は2024年の好調ぶりについて、「イベントドリブン投資とクレジット投資の組み合わせが功を奏した」と述べており、アクティビストだけでなくロング・ショートやクレジット戦略の多角化が奏功したとの分析が示されています。
下表は、サードポイントの最近3年間の運用成績をまとめたイメージです。
| 年度 | パフォーマンス(%) | 主な要因 |
|---|---|---|
| 2022年 | ▲22 | 市場全体の下落、成長株中心のロングが逆風に |
| 2023年 | +4 | 相場の下げ止まりによる回復、クレジット投資拡充 |
| 2024年 | +24 | イベントドリブン案件の成功、ロング・ショートの好転 |
米国で一定額以上の資産を運用する投資家は、13Fと呼ばれる四半期報告書をSEC(証券取引委員会)に提出する義務があります。サードポイントの13Fはウォール街の投資家やメディアにとって注目の対象で、どの銘柄を新規取得したか、どの銘柄を売却したかによって市場の動きが敏感に反応することがあります。特にローブ氏が大きく買い増しした銘柄は一時的に株価が急騰するケースもあり、アクティビストとしての影響力が窺えます。
サードポイントと同様にアクティビスト投資で有名なヘッジファンドとして、ビル・アックマン氏が率いるPershing Squareやポール・シンガー氏のElliott Managementなどが挙げられます。いずれも企業経営への積極的な働きかけを行い、大型の案件で株主価値を高める戦略をとる点で共通しています。
サードポイントはこれらに比べると、クレジット投資やプライベート領域への投資がやや大きい点が差別化ポイントとして挙げられます。また、ローブ氏は辛辣な書簡で経営陣を揺さぶりながらも、緻密な分析とスピーディーなアクションで企業の改革を主導する手法が特徴的といえるでしょう。

サードポイントはアクティビスト投資家として世界的に知られる一方、クレジット戦略やプライベート投資の拡大にも力を入れているため、市場全体の変動にも強いポートフォリオを構築しやすい立場にあります。特に金利上昇期にはクレジット投資からの収益が安定しやすく、株式市場が不安定なときでもファンドとしての総合力を維持できることが、競合他社と比較した際の強みです。
アクティビスト投資、イベントドリブン投資、ロング・ショート戦略、クレジット投資を柱とする柔軟なアプローチは、ヘッジファンド業界の中でも際立つ存在であり、今後も市場の変動に合わせて投資機会をとらえる活躍が見込まれます。次章以降では、サードポイントの総括や今後の展望などを取り上げながら、彼らの投資活動がどのように進化していくのかを考察していきましょう。

サードポイント(Third Point)は、アクティビスト投資によって企業改革を促すだけでなく、ロング・ショートやクレジット投資など多彩な手法を組み合わせることで、市場の変動リスクに柔軟に対応しつつ高いリターンを追求してきました。ここまで紹介した事例や戦略を総合すると、以下の3つの要素がサードポイントの強い注目度を支える重要なポイントとして挙げられます。
以上のように、サードポイントはアクティビスト投資に加えて多角的な資産運用を実践することで、変化の激しい市場環境でも影響力を発揮できるヘッジファンドとして確固たる地位を築いてきました。今後もダニエル・ローブ氏の率直かつ大胆な提言活動を通じて、世界中の企業経営や株式市場に多大なインパクトを与え続けることが期待されます。
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監修:柿本 紘輝(CFP、証券アナリスト協会検定会員)
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