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退職金を投資信託で運用!退職金特別プランや手数料・リスクについてを解説!
退職金を投資信託で運用するのはあり?
退職金を投資信託で運用しようと考える人は一定数います。
近年の日本ではもらえる退職金が少なくなっていることもあり、厚生労働省の発表によると退職金は平成25年から平成30年で1,941万円から1,788万円にまで減少しています。
年度 | 退職給付金 |
---|---|
平成25年 | 1,941万円 |
平成30年 | 1,788万円 |
そのため、より高い利回りを狙って投資信託に興味を持つのは自然な流れでしょう。
しかし、投資信託の仕組みを知らずに、販売会社の営業トークを鵜呑みにして退職金を運用するのは避けた方が無難です。販売会社はセールスのプロであり、投資信託の手数料やリスクについて十分な説明がされていない可能性もあります。
この記事では退職金特別プランの内容を詳しく解説し、手数料やリスクなども明らかにします。退職金を投資信託で運用しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみましょう。
投資信託以外にも退職金運用でおすすめの方法が知りたい方は「退職金の運用方法!銀行の定期預金や保険などおすすめの運用を比較!」をぜひ参考にしてください。
退職金を資産運用する「退職金特別プラン」とは?|三井住友銀行のプランを例に紹介
退職金を投資信託で運用する場合、銀行や証券会社などの窓口では、退職金運用の専用プランである「退職金特別プラン」を勧めるケースが多いです。特に各大手銀行では、退職金運用の専用プランを用意しています。
例えば三井住友銀行では「退職金特別プラン」、みずほ銀行では「退職金運用プラン」というプランがあり、他の大手銀行でも同様の専用プランがあります。
ここでは三井住友銀行の退職金特別プランを例に挙げて説明します。退職金特別プランは「投資運用コース」と「定期預金コース」の2つのコースがあり、以下の3つの特徴があります。
投資運用コース
投資運用コースは、投資信託またはファンドラップと定期預金で退職金を運用するコースです。投資運用コースには「運用50タイプ」と「運用20タイプ」の2つのタイプがあり、運用の目的などに応じて好みのタイプを選べます。
運用50タイプは投資信託・ファンドラップの比率が高く、運用20タイプは定期預金の比率が高いことが特徴です。
どちらのタイプも「スーパー定期」を同時に申し込むと定期預金に特別金利が適用され、通常の金利よりも高金利で退職金を運用できます。
運用50タイプ
資産運用方法 | 投資信託またはファンドラップ | 定期預金 |
---|---|---|
資産割合 | 50%以上 | 50%以下 |
購入条件 | 投資信託:注文入力日ごとに250万円以上 ファンドラップ:新規500万円以上、増額250万円以上 | ー |
スーパー定期の金利 | ー | 3か月:年7.00% 1年:年1.80% |
運用50タイプは、投資信託またはファンドラップの割合が定期預金よりも大きいことが特徴です。投資信託やファンドラップは定期預金よりも高い利回りが期待できるので、ある程度のリスクをとってでも積極的に退職金を運用したい人に向いています。
定期預金は最初の3か月間は年7.00%の特別金利が適用され、その後1年間は年1.80%の金利が適用されます。満期日になると自動継続され、通常の定期預金の金利(年0.002%程度)に戻ります。
受取利息の計算例
例えば、スーパー定期(3カ月)のお預入金額が1,000万円の場合、3カ月で得られる利息は次のとおりとなります。3カ月
(90日の場合)
〈3カ月(90日の場合)〉1,000万円×年7.00%×90日/365日=172,602円(税引前利息)
172,602円-35,063円(税金)=137,539円(税引後利息)
運用20タイプ
資産運用方法 | 投資信託またはファンドラップ | 定期預金 |
---|---|---|
資産割合 | 20%以上 | 80%以下 |
購入条件 | 投資信託:注文入力日ごとに100万円以上 ファンドラップ:新規500万円以上、増額100万円以上 | ー |
スーパー定期の金利 | ー | 3か月:年2.40% 1年:年0.70% |
運用20タイプは、定期預金の割合が投資信託またはファンドラップよりも大きいことが特徴です。運用50タイプと比べるとリスクが低いので、リスクを低く抑えながら手堅く退職金を運用したい人に向いています。
定期預金は最初の3か月間は年2.40%の特別金利が適用され、その後1年間は年0.70%の金利が適用されます。満期日になると自動継続され、通常の定期預金の金利(年0.002%程度)に戻ります。
受取利息の計算例
例えば、スーパー定期(3カ月)のお預入金額が1,000万円の場合、3カ月で得られる利息は次のとおりとなります。3カ月
(90日の場合)
〈3カ月(90日の場合)〉1,000万円×年2.40%×90日/365日=59,178円(税引前利息)
59,178円-12,021円(税金)=47,157円(税引後利息)
定期預金コース
資産運用方法 | 定期預金 |
---|---|
スーパー定期の金利 | 3か月:年0.80% |
新型定期預金〈グッドセレクト(固定型)〉の金利 | 3年:年0.20% |
定期預金コースは投資信託やファンドラップではなく、定期預金で退職金を運用するコースです。投資運用コースと比べるとローリスク・ローリターンであり、より安全性を重視して退職金を運用したい人に向いています。
1契約100万円以上をスーパー定期3カ月、新型定期預金(グッドセレクト(固定型))3年に預けると特別金利が適用され、通常の定期預金よりも高利回りで退職金を運用できます。
ただし満期日になると自動継続され、通常の定期預金の金利(年0.002%程度)に戻ります。
例えば、スーパー定期(3カ月)のお預入金額が1,000万円の場合、3カ月で得られる利息は次のとおりとなります。
3カ月
(90日の場合)
〈3カ月(90日の場合)〉1,000万円×年0.80%×90日/365日=19,726円(税引前利息)
19,726円-4,007円(税金)=15,719円(税引後利息)
退職金を投資信託で運用する際の注意点
退職金のうちいくらを運用資金にするか決める
退職金は2,000万円近い金額をもらえることもあり、そのうちいくらを運用資金に回すのかを決めることが大切です。そのためには退職金の使用用途を考え、当面必要な資金を除外した余剰資金で運用するようにしましょう。
なお、資産運用は余剰資金で行うのが原則であり、生活資金などを投資に回すと老後の生活が破綻する恐れがあるので大変危険です。退職金の使用用途を代表的な以下の4つの使い道に分けて資産運用資金をいくらにするかを決めましょう。
①住宅ローンなど返済すべきお金
②将来の病気や怪我に備えた医療介護費
③老後の生活費
④資産運用資金
上記のうち、①と②は短期的に必要なお金で、③と④は中長期的に必要なお金です。短期的に必要なお金や老後の生活費は流動性が高い現金(普通預金や郵便貯金など)で保有しておき、残りの資金を資産運用で増やすことを考えましょう。
分散投資を心がける
退職金の運用では、分散投資を心がけることが大切です。分散投資とは複数の金融商品で資産運用を行うことであり、分散投資をすることで資産運用のリスクを分散できます。分散投資をするには、投資信託以外の金融商品もポートフォリオに加えるようにします。
なお、投資信託も株式型・債券型・国内型・国外型があるので、複数の銘柄の投資信託を購入しておくとリスクを分散できます。
また、時間の分散を図ることも分散投資になります。時間の分散を図るには金融商品を一括で購入するのではなく、何度かに分けて購入するようにします。そうすることで購入価格が平準化され、金融商品を高値で購入してしまった場合の損失を穴埋めできます。
手数料やリスクが高い商品には気をつける
退職金を運用する際は、手数料やリスクが高い金融商品には注意が必要です。手数料が高いと利益を確保しにくいので、手数料やリスクは目論見書をよく読み把握しておきましょう。
なお、投資信託は購入時・運用時・換金時に手数料がかかります。手数料はまちまちですが、退職金特別プランの場合だと販売手数料は2~3%、信託報酬は1~2.5%程度です。
特別金利が適用されても、手数料や税金を考慮すると実質利回りは低くなるケースもあるので注意しましょう。
ほかにも、退職金運用で失敗したくない方は「退職金の運用で失敗しないための4つの方法!よくある失敗例とおすすめの相談先!」をぜひ参考にしてください。
外貨建て一時保険のコストの透明性が課題に
外貨建て一時保険は、円建てよりも高い利回りが期待できるというメリットがありますが、為替リスクを伴います。為替レートが円安方向に動くと、運用成績が悪化する可能性があります。また、保険料には高額な販売手数料が含まれており、リターンがマイナスになるケースもあります。
投資信託も、運用成績が保証されているわけではありません。また、手数料が高い投資信託を選んでしまうと、リターンが大きく減ってしまう可能性があります。
金融庁は、金融機関に対して、退職一時金の運用について、顧客のリスク許容度や投資目的などを十分に確認し、適切な商品を提案するよう指導しています。また、2023年には、外貨建て一時保険の販売手数料の透明性を高めるため、販売手数料率を公表することを義務付けました。
しかし、依然として、金融機関が手数料の高い外貨建て一時保険や投資信託を販売するケースは少なくありません。そのため、退職一時金の運用を検討する際には、十分な注意が必要です。
退職金を投資信託以外の方法で資産運用したい方は?
ここまで見てきた通り、退職金運用がしたい方をターゲットにして、投資信託やファンドラップを組み合わせた特別な金融商品を用意している金融機関は多いです。
しかし、具体的な商品の中身や運用年数を理解していないと、想像以上に手数料が発生していたり、現金が必要なときに十分な金額を用意できないという事態になりかねません。
そこで、退職金を投資信託以外の方法で運用したいという方は、ぜひヘッジファンドダイレクトにご相談ください。
ヘッジファンドダイレクトでは、さまざまな商品を組み合わせて運用する実績豊富な海外のヘッジファンドを紹介しているので、あなたの大切な退職金を増やすためのサポートをします。
また、退職金運用にヘッジファンドがおすすめな理由が知りたい方は「退職金運用にヘッジファンドがおすすめな5つの理由!注意点や向いていない人の特徴も紹介!」をぜひ参考にしてください。