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世界のプライベートバンクのランキングは!?専門家が詳細を説明!【2023年最新版】
プライベートバンクと言えば富裕層向けの総合サービスを提供しているのが魅力です。それでは世界のプライベートバンクはどのようなランキングなのか、預かり残高をもとに確認していきましょう。
プライベートバンク運用残高ランキング
順位 | プライベートバンク名 | 預かり 残高 | 国名 |
---|---|---|---|
1 | UBSグローバルウェルスマネジメント | 2兆5,900億 | スイス |
2 | エドワード・ジョーンズ | 1兆3,050億 | 米国 |
3 | クレディスイス | 1兆2,500億 | スイス |
4 | モルガン・スタンレー・ウェルスマネジメント | 1兆2,360億 | 米国 |
5 | バンク・オブ・アメリカ・プライベート・バンキング | 1兆1,050億 | 米国 |
6 | レイセオン・フィナンシャル | 1兆0,570億 | 米国 |
7 | バークレイズ・ウェルス・マネジメント | 9,850億 | 英国 |
8 | ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・プライベート・バンキング | 9,550億 | 英国 |
9 | ピクテ | 9,400億 | スイス |
10 | HSBCプライベート・バンキング | 9,100億 | 英国 |
この表は、2023年8月27日時点の、世界のプライベートバンクの運用残高のランキングです。
UBSが圧倒的な差で首位を占めており、2位のE・ジョーンズと3位のクレディスイスを大きく引き離しています。UBSの強みは、グローバルなネットワークと豊富な経験です。世界各国に拠点を持ち、多様な顧客層にサービスを提供しています。また、長年にわたってプライベートバンキングに携わってきた経験を活かし、高品質なサービスを提供しています。
E・ジョーンズは、資産運用の専門家として知られています。伝統的な資産運用に加えて、ヘッジファンドやプライベートエクイティなどの投資も取り扱っています。また、顧客の多様なニーズに合わせたサービスを提供しています。
クレディスイスは、スイスの老舗銀行です。長年にわたってプライベートバンキングに携わってきた経験を活かし、高品質なサービスを提供しています。また、グローバルなネットワークを活用し、世界中の富裕層にサービスを提供しています。
このランキングは、世界の富裕層の資産が、スイスの金融機関に集中していることを示しています。スイスは、個人資産保有率が高い国であり、また、プライベートバンキングの歴史が長いことも、この傾向に影響していると考えられます。
プライベートバンクの特徴と分類
グローバルなネットワークを有するプライベートバンク
- UBSグローバルウェルスマネジメント
- クレディスイス
- モルガン・スタンレー・ウェルスマネジメント
- バンク・オブ・アメリカ・プライベート・バンキング
- HSBCプライベート・バンキング
これらのプライベートバンクは、世界各国に拠点を持ち、多様な顧客層にサービスを提供しています。また、グローバルなネットワークを活用し、世界中の富裕層にサービスを提供しています。
資産運用の専門家として知られるプライベートバンク
- エドワード・ジョーンズ
- レイセオン・フィナンシャル
- ピクテ
これらのプライベートバンクは、伝統的な資産運用に加えて、ヘッジファンドやプライベートエクイティなどの投資も取り扱っています。また、顧客の多様なニーズに合わせたサービスを提供しています。
スイスがプライベートバンキング大国になった理由
スイスがプライベートバンクの大国になった理由は1815年のウィーン議定書までさかのぼります。ウィーン議定書によりスイスは中立国としての立場を明確にしました。これにより大国からの影響を排除することができました。また1934年のスイス銀行法により口座名義人の情報を第三者に開示することを禁止する法律ができました。これによりスイスのプライベートバンクは他国からの情報開示を法律を盾に拒否することができ、強固な「秘密銀行」としての立場を確立していきました。
スイス銀行の秘密主義の撤廃とアメリカ銀行の興隆
スイスの秘密銀行の法律は世界的な資金の流動性の高まりとマネーロンダリングの対策により廃止することになりました。スイスの秘密銀行は身元の確かな資金を集めていた20世紀初頭までは問題ありませんでした。しかし徐々に国際的な資金移動が高まってきた21世紀においては身元の不確かな資金を受け入れることも増え、透明性の確保の圧力に耐えることができませんでした。2013年の米国により制定された外国口座税務コンプライアンス法、通称FATCA法はアメリカ国籍の人間の口座を開いた場合、米当局に情報を開示する義務を課しました。当然アメリカの法律ですのでスイスは直接影響を受けないはずですが、スイスの銀行の米国にある資金の凍結を示唆するなど、基軸通貨のドルを人質にスイスは法律を改定することとなりました。
FATCA法制定により、スイスの銀行は大きなダメージを受け、反対に米国の銀行にとってはアメリカ人の資金を取り込むチャンスとなりました。その後OECD加盟国はFATCA法に倣って共通報告基準(CRS)を制定し、海外の銀行口座情報を共有する仕組みが出来上がりました。そのため、すでにスイスの秘密銀行としての役割は終わったと考えられます。しかしマネーロンダリングのリスクはスイス系プライベートバンクには残っており、2022年にはクレディスイスが資金洗浄の疑いで訴追されています。
スイス連邦刑事裁判所は2022年3月27日、クレディ・スイスとその元従業員1名に対し、マネーロンダリング防止義務違反の罪で有罪判決を言い渡した。裁判所は、クレディ・スイスが業務体制などに問題があり、ベルギーの麻薬カルテルによる資金洗浄を防げなかったと判断した。クレディ・スイスは200万スイスフラン(約210万円)の罰金を支払い、問題の麻薬組織が開設した口座に保有する資産を没収されることになった。元従業員には、200万スイスフラン(約210万円)の罰金と、麻薬組織が保有する1200万フラン以上の資産の没収が命じられた。元従業員には、マネーロンダリング防止法違反で20ヶ月の禁固刑と罰金の支払いが言い渡されました。裁判所は、クレディ・スイスには現場の顧客との関係を適切に管理し、マネーロンダリング防止規則を実施するという点で欠陥があったと指摘しました。これらの不備が麻薬カルテルの資金引き出しを可能にし、それが有罪判決の理由となったと説明している。一方、クレディ・スイスと元社員はともに違法行為はなかったと主張し、判決を不服として控訴する意向だ。
Reuters記事
現在のスイスのプライベートバンクは株式会社化したところが多く、スイスに本拠地がある商業銀行との指摘も多くあります。しかし、日本や米国のプライベートバンキングサービスに比べてスイスのプライベートバンクは長期の運用提案をしてきたという文化があります。こうした企業文化は回転売買の文化を持っている日本の証券会社に比べると重要な差になると考えられます。
日本のプライベートバンクサービスランキング
ここではユーロマネーが発表しているプライベートバンキングサービスの日本のランキングを見ていきましょう。金額別も載っていますが、ここでは全体像のみを掲載します。
2020年 | 2019年 | 銀行名 |
---|---|---|
1位 | 1位 | 三菱UFJモルガンスタンレーPB証券 |
2位 | 2位 | UBS証券 |
3位 | 3位 | クレディスイス証券 |
4位 | 5位 | 野村証券 |
5位 | 4位 | SMBC |
このデータによると三菱UFJモルガンスタンレーPB証券、現在の三菱UFJモルガンスタンレー証券がランキング一位となっています。「MUFGの取り組み状況(2022年3月時点)」においても積極的な情報公開に努め、例えばグループ会社のファンド販売などは大幅な低下がみられます。他の会社に比べて情報開示の積極性は断トツで、さすが日本の金融のリーディングカンパニーといえると思います。
2位のUBS証券に関しては取り組み状況の情報開示は少なく、こうしたデータを開示し、サービス内容を向上させていくことで1位を目指すことができると思われます。また3位のクレディスイス証券も取り組み状況の情報開示は少なく、自浄作用を聞かせる点でも今後の一層の情報開示が望まれます。特にUBSやクレディスイスはグループ会社の運用商品が多く、今後より情報の透明性が求められると考えられます。
4位の野村証券は「お客様本位の業務運営を実現するための方針」を開示しており、共通のKPIもしっかりと開示しています。プライベートバンキングサービスとしてジュリアスベアとの合弁会社も設立し、今後のサービスの向上も期待されます。
5位のSMBCは「お客様本位の業務運営を実現するための方針」を開示しており、共通のKPIもしっかりと開示しています。こうした点を見てみると、やはり日本の金融機関は情報開示に積極的に応じていることが伺えます。
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