世界のプライベートバンクのランキングは!?専門家が詳細を説明!

世界のプライベートバンクのランキングは!?専門家が詳細を説明! コラム

プライベートバンクと言えば富裕層向けの総合サービスを提供しているのが魅力です。それでは世界のプライベートバンクはどのようなランキングなのか、預かり残高をもとに確認していきましょう。

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プライベートバンク運用残高ランキング

順位プライベートバンク名預かり
残高

国名
1位UBSウェルスマネジメント2.6兆ドルスイス
2位クレディ・スイス1.25兆ドルスイス
3位モルガンスタンレーウェルスマネジメント1.24兆ドルアメリカ
4位バンクオブアメリカグローバルウェルス&
インベストメントマネジメント
1.22兆ドルアメリカ
5位JPモルガンプライベートバンク6770億ドルアメリカ
6位ゴールドマン・サックス5580億ドルアメリカ
7位チャールズ・シュワブ5,063億ドルアメリカ
8位シティプライベートバンク5,000億ドルアメリカ
9位BNPパリバウェルスマネジメント4240億ドルフランス
10位ジュリアス・ベア4,235億ドルスイス
プライベートバンクランキング

ADV Ratingsが発表した2020年6月30日時点の預かり残高でランキングを載せています。プライベートバンクというと真っ先に思い浮かぶのがスイスのプライベートバンクです。それもそのはず預かり残高の1位と2位、そして10位はスイスの銀行です。

そして3位から8位まではアメリカの銀行となっています。ではなぜこのようなランキングになっているのかを紐解いていきましょう。

スイスがプライベートバンキング大国になった理由

スイスがプライベートバンクの大国になった理由は1815年のウィーン議定書までさかのぼります。ウィーン議定書によりスイスは中立国としての立場を明確にしました。これにより大国からの影響を排除することができました。また1934年のスイス銀行法により口座名義人の情報を第三者に開示することを禁止する法律ができました。これによりスイスのプライベートバンクは他国からの情報開示を法律を盾に拒否することができ、強固な「秘密銀行」としての立場を確立していきました。

スイス銀行の秘密主義の撤廃とアメリカ銀行の興隆

スイスの秘密銀行の法律は世界的な資金の流動性の高まりとマネーロンダリングの対策により廃止することになりました。スイスの秘密銀行は身元の確かな資金を集めていた20世紀初頭までは問題ありませんでした。しかし徐々に国際的な資金移動が高まってきた21世紀においては身元の不確かな資金を受け入れることも増え、透明性の確保の圧力に耐えることができませんでした。2013年の米国により制定された外国口座税務コンプライアンス法、通称FATCA法はアメリカ国籍の人間の口座を開いた場合、米当局に情報を開示する義務を課しました。当然アメリカの法律ですのでスイスは直接影響を受けないはずですが、スイスの銀行の米国にある資金の凍結を示唆するなど、基軸通貨のドルを人質にスイスは法律を改定することとなりました。

FATCA法制定により、スイスの銀行は大きなダメージを受け、反対に米国の銀行にとってはアメリカ人の資金を取り込むチャンスとなりました。その後OECD加盟国はFATCA法に倣って共通報告基準(CRS)を制定し、海外の銀行口座情報を共有する仕組みが出来上がりました。そのため、すでにスイスの秘密銀行としての役割は終わったと考えられます。

現在のスイスのプライベートバンクは株式会社化したところが多く、スイスに本拠地がある商業銀行との指摘も多くあります。しかし、日本や米国のプライベートバンキングサービスに比べてスイスのプライベートバンクは長期の運用提案をしてきたという文化があります。こうした企業文化は回転売買の文化を持っている日本の証券会社に比べると重要な差になると考えられます。

日本のプライベートバンクサービスランキング

ここではユーロマネーが発表しているプライベートバンキングサービスの日本のランキングを見ていきましょう。金額別も載っていますが、ここでは全体像のみを掲載します。

2020年2019年銀行名
1位1位三菱UFJモルガンスタンレーPB証券
2位2位UBS証券
3位3位クレディスイス証券
4位5位野村証券
5位4位SMBC
ユーロマネー参照

このデータによると三菱UFJモルガンスタンレーPB証券、現在の三菱UFJモルガンスタンレー証券がランキング一位となっています。「MUFGの取り組み状況(2021年3月時点)」においても積極的な情報公開に努め、例えばグループ会社のファンド販売などは大幅な低下がみられます。他の会社に比べて情報開示の積極性は断トツで、さすが日本の金融のリーディングカンパニーといえると思います。

2位のUBS証券に関しては取り組み状況の情報開示は少なく、こうしたデータを開示し、サービス内容を向上させていくことで1位を目指すことができると思われます。また3位のクレディスイス証券も取り組み状況の情報開示は少なく、自浄作用を聞かせる点でも今後の一層の情報開示が望まれます。特にUBSやクレディスイスはグループ会社の運用商品が多く、今後より情報の透明性が求められると考えられます。

4位の野村証券は「お客様本位の業務運営を実現するための方針」を開示しており、共通のKPIもしっかりと開示しています。プライベートバンキングサービスとしてジュリアスベアとの合弁会社も設立し、今後のサービスの向上も期待されます。

5位のSMBCは「お客様本位の業務運営を実現するための方針」を開示しており、共通のKPIもしっかりと開示しています。こうした点を見てみると、やはり日本の金融機関は情報開示に積極的に応じていることが伺えます。