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【最新】海外口座開設メリット・デメリット(富裕層編)現地以外で開設する方法や必要書類も紹介!
近年、海外口座の開設に関心を持つ人が増えてきました。特に富裕層の間で、資産の多様化や税制の最適化を目的として、海外の銀行や金融機関での口座開設が注目されています。しかし、海外での口座開設は、そのメリットだけでなく、デメリットも存在します。この記事では、富裕層を対象とした海外口座開設のメリットとデメリットを詳しく解説し、現地以外での開設方法や必要書類についても紹介します。海外での資産運用やビジネス展開を考えている方にとって、参考になる情報を提供します。
海外口座とは?
海外口座とは、文字通り海外の銀行で開設する銀行口座のことです。中でも国際法に沿ってバンキングライセンスを取得した「オフショア銀行」の口座を作るのがおすすめです。
オフショア銀行の口座があれば、海外旅行などで現地に赴いた際に、ATMから預金の引き出しができます。仮に日本の銀行でドル預金をしても、海外旅行に行った際に引き出すことはできません。
そのためオフショア銀行は、旅行や仕事で海外によく行く人にはとても便利な口座になります。
また海外口座に資産を預金することは、資産分散という点でもメリットがあります。「卵は一つのカゴに盛るな」という有名なフレーズにもあるように、資産は分散させた方が安心です。そのため、海外口座に外貨預金をしてリスクを分散しようと考える方も多くいます
海外口座を開設するメリット
日本よりも金利が高い
海外口座は、日本の銀行よりも金利が高く設定されていることが多いためリターンが大きくなります。
今の日本の銀行の普通預金の金利は0.001%です。これは、例えば100万円銀行に預けていたら1年で10円の金利がつくことを意味していますが、この金利では資産を増やすことは難しいです。
一方、海外の銀行では1%から15%ほどの金利となっていることもあります。さらに米ドルやユーロなどの外貨に対して3%から5%の金利を提供する銀行もあるので、金利面から見ると海外口座に預金する方がお得と言えます。
ただし、10%等の異常な高金利の国には高金利で資金を集める理由があることを理解する必要があります。多くの場合、①インフレ率が高い②経常収支赤字により外貨が不足している、といった理由で金利が高いことが多くなります。
リスク無しでリターンが得られるという考えは非常に危険です。リターンの裏側にどのようなクレジットリスクを取っているのか理解したうえで、預ける必要があります。
為替変動のリスクヘッジになる
海外の銀行で資産を保有することは、為替変動のリスクヘッジにもなります。
日本円だけで資産を保有していると、その価値が大きく下がってしまった際に大きな損失を被ります。しかし海外口座で外貨として資産を持っていれば、そのような事態に陥っても最悪の状況を回避することができます。
また外貨預金しておくことで、為替変動の利益も狙うことができます。相場をしっかり判断した取引が必要となりますが、金利と合わせて為替差益で大きな利益を得ることが可能です。
ただし為替の分散効果は、日本国内の外貨預金や、外貨MMFなどを利用することで日本でも享受することは可能です。
財政破綻したときに資産を守れる
海外口座を持っておくと、日本が財政破綻した際に資産を守ることができます。2009年ヨーロッパで問題となった「ギリシャ危機」では、ギリシャのデフォルト(債務不履行)の可能性が騒がれていました。
この深刻なニュースを受け、「日本で住んでる自分には関係ない」と傍観していてはいけません。日本の債務残高、つまり国の借金の総額は、1,000兆円をゆうに越えています。世界No.1の借金大国と言われている日本でも、ギリシャのように財政破綻する可能性は否定できません。
そのため起こり得るリスクを考慮し、自分の資産を守るための手段として海外口座に資産を保有することが注目されています。
預金封鎖のリスクは本当にあるのか?
戦後日本で起こったような預金封鎖のリスクが取りざたされています。しかしこのリスクはかなり低いと考えられます。戦後の日本の様に、関係者が日本人のみである時代ではなく、海外の投資家の資産も多い環境で、預金封鎖を行うことは、国際的な信用を失うことにつながりかねません。
また日本は経常収支黒字で外貨準備は潤沢にあるため、急激な外貨不足による預金封鎖の可能性も低いと考えられます。
財政破綻のリスクは本当にあるのか?
一般的に財政破綻と言われる状態は2つあります。一つは外貨準備が足りなくなり、外貨決済ができなくなる、いわゆる不渡りに近い状況です。
これは先ほども述べたように日本は経常収支が黒字国のため、決済用の外貨が急激に減ることは無いと考えられます。また日米スワップ協定などからも外貨の調達は安定的であると考えられるため、アジア通貨危機型の財政破綻はあまり考えられません。
もう一つは一般的にはドル化と言われる、自国通貨以外に外貨を利用する状況が考えられます。
これはインフレが高い新興国などでよくみられる現象ですが、自国通貨より米ドルのほうが信用力が高く、好まれるという現象であり、日本も格付けが徐々に下がっていくことでこのような状況になる可能性はあります。
しかし現状日本は外貨資産が低い状況が続いており、すぐにドル化するような環境は考えられません。
そのため一般に言われるハイパーインフレーションというwリスクは、20年、30年という長期的なリスクとしては考えられるものの、短期的な心配は低いとみてよいと思われます。
海外口座を開設するデメリット
言語が外国語なので手続きが煩雑
海外口座を作成する際、手続き時の言語は英語をはじめとした外国語になるため、言葉の壁が1つのデメリットとなります。
そもそも金融取引は資産の増減に関わる大事な取引なので、手続きが複雑になることが多いです。日本国内での手続きでさえ誤解が生まれることがあるので、海外口座の開設・運用となると、より多くのトラブルに巻き込まれる可能性があります。
しかし、今は翻訳機能を用いて英文を日本語で読むこともできます。トラブルを避けるためにも、あらゆるツールを用いてしっかりとルールや内容を理解することが重要となります。
国ごとに法律が異なる
海外口座を開設するにあたっては、国ごとに法律が異なること、また銀行によって規制やルールが定められていることにも注意が必要です。特に税金に関しては国によってルールが異なるので、判断を誤ると脱税などのトラブルに発展する可能性もあります。
なお、日本では海外で得た利益に関しても20.315%の税金を払う必要があるので、この点も注意する必要があるでしょう。
海外口座を作る場合は、国や銀行のルールや法律を事前にしっかり理解しておくだけでなく、将来的に法律が変わる可能性も頭に入れておきましょう。
メンテナンス料(口座管理料)がかかる
海外口座を持つと、口座管理料が毎月かかります。銀行によって維持・管理にかかる手数料は異なりますが、例えばアメリカの銀行である「バンク・オブ・アメリカ」では、毎月の手数料が12ドルです。
ちなみに日本の銀行でも、「SMBC信託銀行プレスティア」が口座管理料として月額2,000円(税抜)を徴収しています。
先ほど、海外口座のメリットとして高金利であることを説明しましたが、金利よりも口座管理料が高くなっている場合は損をしてしまいますので、預金する金額は十分考慮する必要があります。
開設に手間や時間がかかる
海外口座を開設する際は、やはり開設にかかる手間が大きいです。基本的に、海外口座の開設のためには現地の窓口に本人が直接出向く必要があります。多くの時間や多額の交通費がかかることを心得ておきましょう。
さらに開設の手続きには、申請からおよそ1か月程度かかることも珍しくありません。海外口座に資産を預け入れるには、それなりの手間や時間がかかることを覚えておきましょう。
また、海外資産を用いた資産運用をすることのメリットやデメリットが知りたい方は「海外資産を用いた資産運用(海外投資)をするメリットやデメリット!外国の税金は安い?」をご覧ください。
海外口座の作り方
海外口座を作るには「海外の現地の窓口で開設」「日本でオンラインや代理店を通して開設」「海外の銀行の日本支店で開設」の3つの方法があります。
海外の現地の窓口で開設する
海外の現地の銀行窓口で開設するには、日本での銀行口座開設のときと同じように、本人確認書類などの書類や、預金する現金またはクレジットカードを持参する必要があります。
本人確認書類はパスポートがあれば一番確実なので、手続き前にパスポートはすぐに出せる状態にしておきましょう。
なお最近では規制が厳しくなっており、現在取引している銀行との証明書(バンクリファレンス)が必要になるケースも多いので、取引前に確認し、必要であれば事前に銀行との取引証明書を発行しておきましょう。
また、現地での手続きとなるので、英語でのやりとりも必要です。通訳を雇える場合は依頼すると良いでしょう。ただし、近年は通訳の同席を認めないことも増えてきており、口座開設は次第に難しくなってきていることは事実となります。
日本でオンラインや代理店を通して開設する
現地に行かなくても、日本にいながらオンラインで開設したり代理店を通して開設することも可能です。
例えば三菱UFJ銀行では、アメリカのユニオンバンクやタイのアユタヤ銀行とパートナーシップを結んでいるので、口座開設を代行してもらえます。手続き自体は、三菱UFJ銀行のHPから日本語で案内を受けながら進められるので、英語に不安がある方でも安心です。
書類としては、取次依頼書や申込書、本人確認書類(パスポートや運転免許証、クレジットカード、マイナンバーカードなど)が2種類必要であり、およそ1か月の期間で口座を開設できます。
このように現地での口座開設に不安がある方でも、三菱UFJ銀行などの日本の銀行を経由して海外口座を開設できるので安心です。
海外の銀行の日本支店で開設する
かなり数は限られますが、日本に支店がある一部の海外の銀行では、日本支店で口座開設できます。例えば、フィリピン銀行は日本に支店があるので、フィリピン銀行の日本支店で海外の口座開設をすることができます。
ちなみに中国や香港などの銀行の日本支店でも口座開設はできますが、口座開設してもあくまで日本用のものとなり、海外では使えないことが多いので注意が必要です。
海外口座の開設に必要な書類 (現地開設の場合)
海外の現地の窓口で口座開設をする場合、「本人確認書類」「外国人登録証などの書類」「現住所を証明する書類」の3点が必要となります。また最近では規制が厳しくなり、バンクリファレンスや現地に居住している人からの紹介状が必要になるケースが増えています。
それぞれ詳しく説明していきます。
本人確認書類
海外口座の開設に必要な本人確認書類は、一般的には「パスポート」「国際運転免許証」「そのほか写真付き身分証」などが必要となり、銀行によって異なります。
最も信頼度が高いのはパスポートになるので、パスポートを本人確認書類として提出することが一番確実です。
外国人登録証などの書類
海外口座を開設する際は、外国人登録証などの書類も必要です。アメリカの場合とフィリピンの場合でどのような書類が必要になるのか見ていきましょう。
アメリカの場合
アメリカの銀行で口座を開設する際は、SSN(ソーシャルセキュリティナンバー)またはITIN(個人税務番号)が必要です。
SSN(ソーシャルセキュリティナンバー)は納税や年金制度などに必要で、個人に振り分けられる9桁の社会保障番号です。必要書類を持ってソーシャルセキュリティーオフィスに行き、そこで手続きをして発行します。
SSNの発行に必要な書類は、「申請書」「移民ステータスを確認できる書類(グリーンカードなど)」「日本の有効なパスポート」「英訳付きの出生証明書」です。またすべての書類は、原本または正式の写しである必要があり、自分でコピーをとったものは認められません。
ITINは、SSNの取得資格のない方向けに、納税申告用として米国の税務当局であるIRSから発行される個人用納税者番号です。Form W-7(米国個人納税者番号申請書)と呼ばれる書類に、パスポートの認証やその他必要書類を添えて提出し発行します。
アメリカの銀行は口座開設はかなり難しいうえに、維持も大変です。日本に比べてマネーロンダリング対策が厳しいため、一定期間利用していない場合は、口座が凍結されるリスクがあります。
フィリピンの場合
フィリピンで口座を開設する際には、ACR(外国人登録賞)またはSIRV(特別投資家ビザ)などが必要です。
ACR(外国人登録賞)は、観光を目的としてフィリピンに長期滞在する方や、留学や就業する外国人に対して取得が義務付けられている外国人登録証のことです。
60日以上フィリピンに滞在する全ての外国人に必要であり、取得費用は3,000ペソ(約6,000円)です。留学生は学校側で発行してもらえますが、それ以外の方は移民局にて申請や取得が可能です。必要書類は、パスポートと2☓2インチの証明写真2枚(背景白)になります。
SIRV(投資家用特別居住ビザ)は、最寄りの大使館あるいは領事館で申請できます。申請条件として、犯罪的がないこと、精神病院に入ったことがないこと、75,000ドルの投資またはコンドミニアム購入をしていることが必要です。
申請時の必要書類は、「申請書」「無犯罪証明書」「健康診断証明書」「投資金額の各種証明書類」になります。
現住所を証明する書類
海外口座を作る際は、海外で現地の現住所を証明する書類が必要になります。
例えば電話、電気、ガス、水道などの公共料金の請求書や、明細書等の現在の住所が確認できる書類を添付します。勤務先や学校からの郵送物があれば、そちらを使用しても良いでしょう。
バンクリファレンス
銀行によっては、現在取引している銀行との取引実績を証明する書類(バックリファレンス)が必要になることがあります。
日本の銀行では取引実績を証明する書類を発行してもらえない場合があるので、代わりとなる書類を提示する必要があります。あらかじめ、口座開設する銀行に必要書類は何かを確認しておくのが確実です。
海外口座開設の注意点
英語能力が必要
近年海外口座開設時に英語の能力が必要になっています。以前は通訳の動向なども認められていましたが、HSBC香港などはそれもできなくなってきています。
口座凍結のリスク
海外は日本よりも口座凍結のリスクが高いす。あまり使われない休眠口座が凍結された場合解除に手間がかかります。本当に必要かどうか考えて口座を開設しましょう。
プライベートバンクという名のただの銀行に注意
海外のプライベートバンクを開けるといわれて解説したところが一般的な商業銀行であることが少なくありません。中には仮想通貨でしか送金ができない金融機関を免許の関係でプライベートバンクという名前で活動しているところもあります。
先日海外のプライベートバンクに預けているという方で、20本以上の普通の投資信託に分散投資されている方がいました。内容は各地域別の株式投資信託がほとんどで、結局MSCI World Indexを買っているのとそう変わらなくなりそうな投資でした。
プライベートバンクの本当の価値を享受するためには、担当者の高い能力が欠かせません。仮にプライベートバンクがベンツだとしたら、プライベートバンカーは運転手です。箱としてのプライベートバンクだけではなく中身としての優秀なプライベートバンカーがいないと快適なドライブは期待できません。そして、海外のプライベートバンクに日本人の担当者やエクスターナルマネージャーがいる時点で、運用レベルは国内の金融機関とそう変わらなくなります。
日本の金融機関の営業出身者は金融の専門的な勉強をしていないため、国内の金融機関のクローズドなシステムで業務を行うため、金融商品のリスクの計算や最適なポートフォリオなどを自分では計算できない人がほとんどです。
また長期の債券を購入された方が、分散投資していたのにもかかわらず損していると相談に来られましたが、2022年以前に長期債を購入している方は米ドルベースでは大きくマイナスなのは通常のことです。これはベース金利の上昇による債券価格の下落のため、個別債権の分散ではリスクを削減できない部分です。債券の分散投資で下げられるのはデフォルトリスクで金利リスクではありません。基本的に債券はデフォルトしない限り米ドルベースでは満期時に元本は戻ってくるので一時的な損失は気にせず保有したほうが良いと思います。
海外口座を開設はゴールではなく、始まりに過ぎない
2010年頃に資産フライトという言葉が流行り、海外口座開設がブームになったことがありました。
しかし、そこから10年経ち、海外口座を開設することのメリットデメリット両方ともが分かってきています。
2014年に共通報告基準(CRS)と言われる、国際的な税務上の情報共有の枠組みが作られ、海外口座の内容が税務当局に伝わるようになりました。これに呼応する形で日本でも、2014年から国外財産調書制度の導入、2015年10月にはマイナンバー制度を導入し資金移動の透明性が増しました。2018年以降は各国がCRSの導入が進んだため、富裕層の海外口座開設は、税務調査が入る手間などから、どちらかというと下火になっているように思います。
また小口の投資家でも定期的に利用する人以外は、口座の凍結や定期的な情報の更新などのメンテナンスにより、口座を閉じることになったことが多いようです。
現実的には、海外との取引が多く、送金手数料などの面から海外口座を持っていたほうが良いなどの実務上のメリットがなければ、口座維持手数料なども含めてデメリットの方が多く、海外口座の開設はあまりお勧めはできません。
資産保全にはヘッジファンド投資も選択肢
資産保全の観点から考えると、ヘッジファンド投資も有益な選択肢です。ヘッジファンドは多様な投資戦略を用いており、市場の変動に対して効果的にリスクを管理し、安定的な収益を追求します。これにより、ポートフォリオ全体のバランスを保ちつつ、市場の不確実性に対処することが可能です。また、ヘッジファンドは従来の投資とは異なるアプローチを取るため、他の資産と低相関の成績を収めることがあります。その結果、ポートフォリオ全体のリスクを分散し、リターンの向上に寄与します。資産保全の観点から、ヘッジファンドは多様性と効果的なリスク管理の観点から一考する価値があります。
ヘッジファンドダイレクトでは、数千万単位での運用を検討している方へ向けて、海外に口座からでも日本の口座からでも投資ができるヘッジファンドを紹介しています。海外口座に資金を寝かせている方はぜひご相談ください。