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ヘッジファンドのシタデルが創業来利益11兆円で2連覇(2024年1月更新)
英国の会社LCHインベストメンツは、世界のヘッジファンドの運用成績に関するランキングを2024年1月22日に発表しました。このランキングは、創業から2023年末までの総投資利益に基づいています。
このランキングでアメリカのヘッジファンドであるシタデル社が最も高い利益を上げて2年連続で首位に立ちました。シタデルは、創業以来の累計利益が740億ドル(約10兆9700億円)に達しており、2023年だけで81億ドルの利益を得ました。シタデルは、ケン・グリフィン氏によって1990年に設立され、株式、債券、商品など様々な資産に投資しています。彼らは、これらの資産を数学的に分析する「クオンツ」と呼ばれる手法を含む、複数の運用戦略を組み合わせています。
ランキングでは、シタデルに続いてミレニアム・マネジメントとDEショーが同率で2位に位置しています。これらのファンドは、「マルチ戦略」と呼ばれる、複数の運用手法を組み合わせたアプローチを採用していることが特徴です。このように、複数の戦略を組み合わせたファンドが、ヘッジファンド業界での上位を独占している傾向があります。
この記事では大手ヘッジファンドのシタデルについて解説します。
ヘッジファンドのシタデル(Citadel)とは
創業者 ケン・グリフィン(Ken Griffin)について
シタデル(Citadel)は、アメリカ合衆国の大手ヘッジファンドで、1990年にケン・グリフィン(Ken Griffin)によって設立されました。
ケン・グリフィン(Ken Griffin)は、アメリカ合衆国の実業家であり、シタデル(Citadel)の創設者兼CEOです。彼は、著名な投資家であり、現代のヘッジファンド業界において重要な人物です。2024年1月時点の運用資産は560億ドル(約8.3兆円)あり、LCH社の創業者利益ランキングでは2022年、2023年と連続して1位を取っています。
ケン・グリフィンは1968年にフロリダ州デイトナビーチで生まれました。彼は、ハーバード大学で経済学を学び、在学中に投資への興味を深めました。グリフィンは、大学の寮でコンバーチブル・ボンドの取引を始め、学生時代から優れた投資能力を発揮しました。
1990年、グリフィンはシタデルを設立しました。当初はわずか470万ドルの資金で運用を開始しましたが、その後急速に成長し、シタデルは世界的なヘッジファンドに発展しました。
シカゴに本社を置くこの企業は、金融市場において大きな影響力を持ち、資産運用や市場メイキングなどの分野で活躍しています。
億万長者のケン・グリフィンは、2023年4月11日にハーバード大学に3億ドルを寄付し、母校への寄付としては過去最大となったとブルームバーグが報道しています。
シタデルとシタデル証券の創業者は、これでアイビーリーグの学校に5億ドル以上の寄付をしたことになります。火曜日に発表された声明によると、この支援を受け、同大学は近々、新たに改称したハーバード・ケネス・C・グリフィン芸術科学大学院から修士号および博士号を授与する予定です。
Citadel’s Ken Griffin Gives $300 Million to Harvard University
史上最も収益性の高いヘッジファンドマネージャー
LCH インベストメント NV の推定によると、2022 年 12 月 31 日時点の開始以来の純利益創業来利益8.5兆円は、世界トップ のヘッジファンドマネージャーであると報道されました。
この創業来利益をトップに上りつめた要因は、シタデルが2022年に顧客に対して160億ドルという記録的な利益を生み出し、たことによります。2022年のシタデルの利益は、2007年にジョン・ポールソンがサブプライム住宅ローンへの賭けで得た150億ドルを上回り、ヘッジファンドマネージャーとしては最大の年間収益となったと考えられます。
また上記の実績を2023年にさらに更新しシタデルは、1990年の創業以来、総利益が740億ドル(約10兆9700億円)に達しました。特に、2023年だけで81億ドルの利益を上げることに成功しました。
2023年は、アメリカの地方銀行の破綻や債券市場の大きな変動がありましたが、シタデルは高度なリスク管理を通じてこれらの困難な状況を利益に変えることができました。また、2008年の金融危機の後に日本の拠点を閉鎖したシタデルですが、近い将来に東京に再び拠点を設置する計画があるとされています。
2022 Ranking | 2023 Ranking | ファンド名 | 設定来リターン ($ bln) | 2023 純利益($ bln) |
1 | 1 | シタデル | 74 | 8.1 |
3 | 2 | D. E. ショー | 56.1 | 4.2 |
4 | 2 | ミレニアム | 56.1 | 5.7 |
2 | 4 | ブリッジウォーター | 55.8 | -2.6 |
6 | 5 | エリオット | 47.6 | 5.5 |
5 | 6 | ソロス | 43.9 | n/a |
14 | 7 | TCI | 41.3 | 12.9 |
7 | 8 | ヴァイキング | 40.9 | 6 |
8 | 9 | バウポスト | 37 | 3.8 |
9 | 10 | ファラロン | 35.7 | 2.6 |
11 | 11 | ローンパイン | 35.6 | 4.2 |
10 | 12 | アパルーサ | 35 | 2.7 |
12 | 13 | ポイント72 | 33 | 3 |
13 | 14 | オッハザイフ/スカルプター | 32.2 | 2.3 |
15 | 15 | ブレバン・ハワード | 28.5 | 0.4 |
16 | 16 | エジャートン | 23.9 | 2.3 |
18 | 17 | デビッドソン・ケンプナー | 21 | 1.8 |
19 | 18 | キングストリート | 19.5 | 0.9 |
17 | 18 | カクストン | 19.5 | -0.3 |
– | 20 | パーシング・スクエア | 18.8 | 3.5 |
シタデル社サイト
ヘッジファンドの創業来利益、シタデル初の首位 22年
シタデル社について
シタデルは主に以下の2つの事業部門で構成されています。
シタデル・セキュリティーズ(Citadel Securities):市場メイキング業務を行っている部門で、株式、オプション、先物、外国為替など多岐にわたる商品を取り扱っています。この部門は、高速取引やアルゴリズム取引を活用して効率的な価格発見を行い、市場の流動性を提供しています。
シタデル・アセット・マネジメント(Citadel Asset Management):資産運用業務を行っている部門で、主に機関投資家や富裕層向けに投資プロダクトを提供しています。この部門は、株式、債券、コモディティ、外国為替、デリバティブなど多様な投資戦略を組み合わせ、リスク管理を重視しながらリターンを追求しています。
シタデルは、優れたリスク管理とテクノロジーの活用により、市場変動や金融危機にも対応できる運用スタイルで知られています。また、社内の研究開発チームや外部の研究者と連携して、金融工学やデータ分析の技術を進化させることにも力を入れています。
シタデルは数十年の間に急速に成長し、世界中の金融市場に影響力を持つ大手ヘッジファンドの一つとなりました。
ヘッジファンドのシタデルの旗艦ファンドであるウェリントンファンドとは
シタデルの旗艦ファンドであるウェリントン・ファンド(Wellington Fund)は、同社の主要なマルチストラテジー・ヘッジファンドです。ウェリントン・ファンドは、複数の異なる投資戦略を組み合わせて運用されており、その目的は、市場環境が変化する中でも安定したリターンを生成し、同時にリスクを管理することです。2022年は38%のリターンをあげたと報道されています。
ウェリントン・ファンドは、以下のような様々な投資戦略を活用しています。
- 株式投資:世界中の株式市場において、ロング(株価上昇を見込む)およびショート(株価下落を見込む)のポジションを取りながら、銘柄選択やセクター選択を通じてリターンを追求します。
- 固定収益投資:国債、企業債、ハイイールド債、新興市場債など、債券市場においてもロング・ショート戦略を展開し、利回りや信用スプレッドの変化から利益を狙います。
- グローバル・マクロ戦略:経済指標、政策金利、通貨政策など、世界経済の動向を分析し、通貨、金利、株式、債券などの資産クラスにまたがる投資を行います。
- イベント・ドリブン戦略:企業の合併・買収、資本構造の変更、株主活動など、特定のイベントを利用してリターンを狙う戦略です。
- 相対価値戦略:異なる資産や市場の間の価格差を利用して、同時にロングとショートのポジションを取りながらリスクを相殺し、リターンを追求します。
ウェリントン・ファンドは、これらの戦略を組み合わせることで、異なる市場環境に対応できる柔軟性を持ち、リスクとリターンのバランスを重視した運用が行われています。また、シタデルの先進的なリスク管理やテクノロジーの活用も、同ファンドの運用に大きな影響を与えています。ウェリントン・ファンドの成功は、シタデルの高度なリスク管理手法、研究開発への投資、そして優れた運用チームの結果としています。
シタデルは、自社のデータ分析や金融工学の技術を活用して、市場のトレンドや機会を把握し、適切な投資判断を行うことができます。また、ポートフォリオのリスク管理においても、様々なシナリオ分析やストレステストを実施し、市場の変動や金融危機に対応できる体制を整えています。
ウェリントン・ファンドは、その運用実績により、機関投資家や富裕層からの信頼を得ています。多様な投資戦略とリスク管理を通じて、市場環境の変化に適応し、安定したリターンを提供することを目指しています。
近年人気が高まるマルチストラテジー
近年マルチストラテジー戦略の人気が高まっています。従来は1社の中で複数の戦略を構築することの困難さから、ファンドオブファンズか、マルチストラテジーといっても2、3種類の戦略のヘッジファンドが多かった中で、ミレニアム社やシタデル社は多くの有能な人材をスカウトして、幅広い戦略を実践レベルで組み合わせることに成功しました。
近年は人材採用の競争が激化している一方、例えばアイレックス・キャピタル・パートナーズのジョナス・ディートリッヒ、デーブ・サットン、ジョナサン・グラハムのアクアティック・キャピタルや、リチャード・ウィリアムズのグラントブリッジ・リサーチのようにシタデルから独立するヘッジファンドも多く存在します。
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シタデルが東京に再進出
著名な投資家であるケン・グリフィン氏が率いるアメリカの大手ヘッジファンド、シタデルは、2023年中に東京での拠点を開設する計画を持っています。これは、2008年の金融危機以降、約15年ぶりの再開業となります。主要ヘッジファンドの日本での拠点開設は、日本の証券市場が活性化する一因となる可能性があります。
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シタデル出身者が約2600億円調達で、年内最大の新設ヘッジファンドへ
元Citadelのトレーダー、ジョナス・ディードリッヒとデーブ・サットンは、新たに設立したヘッジファンドで、当初の目標を上回る18.5億ドルを調達しました。これにより、今年最大の新興ファンドが誕生しました。このファンド、アイレックス・キャピタル・パートナーズは、ロンドンを拠点とし、7月1日に顧客資産18億5000万ドルで取引を開始しました。8月1日には資金の受け付けを停止する予定です。ディードリッヒとサットンは、株式ロング・ショート戦略を掲げ、厳しい資金調達環境の中で多額の資金を集めました。シタデルやPoint72などマルチストラテジー出身者の新設ヘッジファンドは、比較的資金を集めやすい傾向が続いています。
シタデル出身者2人、今年最大のヘッジファンド新設-18.5億ドル調達
シタデルのグリフィンがアジア拠点のスタッフを東京ディズニーへ招待
ヘッジファンドマネージャーのケン・グリフィン氏は、アジアを拠点とする約 1,200 人の従業員とその家族が、会社の創立記念日の 3 日間のお祝いのために東京のディズニーリゾートに旅行する費用を支払いました。
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