ヘッジファンド投資する前に確認すべき3大リスクとは

ヘッジファンドニュース
2020年01月31日
ヘッジファンドニュース

 投資信託などと異なり、ヘッジファンドに投資するときに特に気を付けるべきリスクが存在する。他にも多くのリスクがあるが、特徴的なリスクを紹介する。

■ヘッジファンドで気をつけるべき3大リスクとは

1.オペレーション(運用体制)リスク
2.オプション性リスク
3.流動性リスク

1.ヘッジファンドのオペレーションリスク

 通常ヘッジファンドは、各国の金融庁へ登録・規制を受けている。これは投資家を保護するための施策である。しかし、ひと昔前は、多くの運用上のリスクを抱えていた。例えば、資金の流用や虚偽の運用報告が行われるなどのリスクである。運営体制のリスクについては最重要な論点といえる。 2012年に発覚した日本のAIJ投資顧問株式会社による厚生年金基金の運用の失敗においては、試算の流用ではなく運用成績の虚偽の報告が問題となった。しかし雑誌、「年金情報」が事件発覚の3年ほど前に、運用成績の不自然さを指摘していたと報道され、専門家が適切に分析すれば不自然さの残る報告だったようである。また2008年末に判明した元NASDAQ会長であるバーナード・マドフによって行われたポンジスキームによる詐欺も適切な分権体制が 築かれておらず、オペレーション上のリスクであったといえよう。

 近年ヘッジファンドは機関投資家のニーズにこたえられるように、運用の透明性を高めてきた。運用の透明性を高めるため、運用会社の資産と、顧客の資産を分別管理するために、カストディアン(信託銀行)を利用し、虚偽の運用成績の報告を防ぐために、運用会社と異なる事務管理会社が運用報告書を作成し、さらに定期的な会計監査を受けるようになっている。ゴールドマンサックスやモルガンスタンレーなど大手の金融機関は、プライムブローカレッジ業務を提供して、カストディアンや事務管理会社とのつなぎまでワンストップで提供するところも増えてきている。こうしたヘッジファンドの体制づくりは、オペレーション上のリスクを引き下げ、多くの投資家の資金を受け付ける公器となるために、必要な仕組みだったといえよう。

 ヘッジファンドに投資する場合は、運用成績はオペレーションリスクをクリアした後に見るべきである。なぜならそのファンドが公表している運用成績自体が本物かどうかが分からないからだ。特に高配当をうたい投資家を募るポンジスキームは昔からある古典的な詐欺である。十分に気を付けるべきだろう。

2.ヘッジファンドのオプション性リスク

 近年資産運用の世界では価格変動率(ボラティリティ)のことを「リスク」ということが増えてきている。これはいい年や悪い年などの成績のばらつきと、その平均値から求められる価格変動のことである。これは一つの前提がある。投資対象の値動きが「正規分布」に準ずるということだ。

 正規分布とは簡単に言うと、様々なものは中央値近辺の発生確率が高く、中心から外れれば外れる程発生確率が少なくなるということだ。統計学では中心極限定理という。例えば身長は日本人の男性なら172センチを中心に数が多く、2メートルの人や150センチの人は少なくなる。

 しかしこの中心が一番多いというのが当てはまらない種類の投資手法がある。それがオプションというものだ。オプションの特徴を持つ金融商品は通常は安定的なリターンを得られるが、損するときは大きなマイナスを受ける。一番わかりやすいのは「仕組み債」であろう。一定の条件を下回らない限り、高い金利をもらえるといわれ、債券のようなものとして投資する人が多い。これは人間がオプションの価格変動に関して正確に理解ができないことに起因すると思われる。一時期は「富裕層」程、仕組み債に投資する傾向があった。また証券会社も、オーダーメイドで仕組み債を作り、貴方だけの商品ですと言いやすい商品であった。しかし、仕組み債は手数料が不明瞭な点と、 負っているリスクとリターンが有っていないことが多いとの指摘が増え、一時期よりは発行が減っているようである。

 ヘッジファンドにも仕組み債のようにオプションの特徴を持つファンドがある。こうした性質のファンドで特に気を付けたいのは運用期間が短いものだ。毎月安定的なリターンを記録し、ほとんどマイナスが無く、運用期間が短いものの場合は、たまたま大きなマイナスが生じていない可能性が高くなる。

 また理論上はオプションのリスクを取っていない、マーケットニュートラル系のファンドも、一部極端な環境でマイナスが拡大するロングテールリスクを取っている傾向もあり、ヘッジファンド投資には戦略ごとに気を付けるべきリスクがあることを知っておくとよいだろう。

3.ヘッジファンドの流動性リスク

 流動性リスクとは直ぐに現金化できないというリスクである。ヘッジファンドでは特有のサイドポケットという仕組みで、流動性が低下した資産を、分別して管理することもあるが、一つの資産に集中的に投資する場合はそうした対応も難しい。

 多くの投資家は市場性の高い、株式などを中心に投資しており、また相対取引中心の債券なども証券会社を通じてユーロクリアなどのプロ向けの市場を通じて取引しているため、流動性を気にすることはあまりないといえる。日本の投資家で気軽に売れないものというとやはり、仕組み債のように特殊な金融商品と言えそうだ。

 一般的に流動性の低い投資対象の場合、クローズドエンドファンドにするのが望ましい。例えば日本のリートはクローズドエンドファンド型で、運用会社が買い取る形での解約を認めていない。投資家ができることはほかの投資家に売ることだけである。運用会社に買取を依頼できるオープンエンド型のファンドの場合、大量の解約が生じると適切な価格で売却できなくなる流動性のリスクが生じる。

 自由に解約できるオープンエンド型のリートのリスクが表面化した事例として、イギリスのEU離脱の国民投票があった2016年が印象的だ。英保険大手アビバ傘下のアビバインベスターズは総額18億ポンド(当時約3000億円)の規模を持つ不動産投資信託の解約を停止したのをはじめに、英生保プルデンシャル傘下のM&Gインベストメンツが運用する44億ポンド(当時訳7500億円)規模のプロパティー・ポートフォリオも解約を一時的に停止した。

  
 基本的には価格変動から、資産の性質はある程度測れるが、一部価格変動に織り込まれないリスクがあることを知っておくべきだろう。とくに運用期間が短い場合、特有のリスクが価格変動に織り込まれていないことが多いと知っておくべきである。

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