ヘッジファンドのブルークレスト、2019年プラス50%超のリターン
フィナンシャルタイムズによるとはマイケル・プラット氏率いるヘッジファンド大手、ブルークレスト社(BlueCrest Capital Management)が今年50%の利益を上げたと報道した。
ヘッジファンドのブルークレスト、ファミリーオフィスへの転換
ブルークレスト社はこれまでに、一時は最大約350億ドルの運用資産を保有していたこともあった欧州トップクラスのヘッジファンドである。既存投資家の資金を2015年に返還し、2016年以降はファンドを自分たちの資産のみを運用するファミリーオフィスに変えた。ファミリーオフィスに変更後、2016年には50%、2017年には54%、2018年は25%という驚異的なネット・リターンを生み出した。そして2019年も50%を超える実績で運用を終えようとしている。
ヘッジファンドマネージャーのウィリアム・リーブス氏とマイケル・プラット氏は2000年に、オルタナティブ資産運用会社のブルークレスト・キャピタル・マネジメントを設立した。自らのファンドを設立する前は、両氏ともJPモルガンのマネージング・ディレクターやシニア・トレーダーを務めていた。
ロンドンを拠点とする同社のファンドであるBlueCrest Capital Managementは、設立以来20年近くで大きく成長し、ニューヨーク市、ボストン、ジュネーブ、シンガポールにオフィスを開いた。Blue Crest Capital Management LPは設立以来、いくつかの企業変更を行った。2008年にファンドはBlueCrest Capital Management LLPとなり、2014年にBlueCrest Capital Management Limitedに引き継がれた。これらの企業形態の変更はファンドの事業運営に影響を及ぼさなかったが、2015年12月には、ファンドが民間投資パートナーシップに移行し、すべての資金が第三者の投資家に返還した。
2014年にはブルークレストのシステマティックトレーディング部門の責任者レダ・ ブラガ氏が旗艦ファンドのブルートレンドを率いてブルークレスト社から離脱、新たにシステマティカ・インベストメントを立ち上げたこともあった。一時システマティカ・インベストメントのほうがブルークレスト社より運用残高で上回ることもあったが、マイケル・プラット氏はその後の運用により再び名声を回復することとなった。
現在ブルークレスト社は一般投資家の資金を受け付けてはいない