機関投資家のマルチストラテジー戦略への選好が進んでいる。ブルームバーグの報道によると、大手マルチストラテジー戦略のヘッジファンド、ミレニアムマネジメントが引出し制限をかけた投資クラスに30億ドル集まったとのことだ。2月12日に投資家向けに送付されたレターによると、同社は現在、この額が3月までに71億ドルに達すると見込んでいるという。
2018年にマルチストラテジー戦略のエクソダスポイントが新ファンドとしては異例の80億ドル(約8700億円)を調達するなど最近はマルチストラテジー戦略に対して資金が集まっている。
2020年に入ってからもシンガポールのダイモン・アジア・キャピタルは、10億ドル規模のマルチストラテジーヘッジファンドを設立する計画だ。 ダイモン・アジアのヘッジファンドにも、一部のアンカー投資家に対して複数年の引出制限が含まれるという。
ヘッジファンドは、相場が乱高下した場合の突然の大量解約を避けるため、投資家の資金を長期にわたって確保しようとする動きが強まっている。2018年にはアジアの大手クオンツファンドクオンテッジ・グローバルが5年間のロックアップを発表している。