オープンエンド型投資信託

「オープンエンド型投資信託」とは、投資家から随時資金を受け入れ、また投資家に随時払い戻しを行うことができる柔軟な構造を持つ投資信託です。このタイプの投資信託は、市場の需要に応じて新しいシェアを発行し、投資家が希望する際にはシェアを信託に売り戻すことが可能です。シェアの価値は日々変動し、その日の終値に基づいて計算される純資産価値（NAV）に等しい価格で取引されます。

オープンエンド型投資信託の特徴

1. 流動性の高さ: オープンエンド型投資信託は、投資家が任意のタイミングでシェアを信託に売り戻すことができるため、非常に流動性が高いとされます。これにより、投資家は市場状況に応じて迅速にポジションを調整することが可能です。
2. 純資産価値（NAV）に基づく価格設定: シェアの価格は毎日の純資産価値（NAV）に基づいて決定されます。NAVは、ファンドが保有する資産の総市場価値から負債を差し引いたもので、この価値をシェアの総数で割って計算されます。
3. 運用の柔軟性: 新たな資金が投資信託に流入することで、ファンドマネージャーは追加の資金を活用して新しい投資機会に対応することができます。逆に、資金の流出にも柔軟に対応し、必要に応じて資産を売却して払い戻しを行うことができます。

オープンエンド型投資信託の利点

1. アクセスの容易さ: 小額から投資が可能であり、一般の投資家にも容易にアクセスできるため、資産運用の初心者にも適しています。
2. 専門的な運用: プロのファンドマネージャーによる運用が行われるため、個別に投資判断をする必要がなく、市場の専門知識を有する者による管理のもとで資産を増やすことが期待できます。
3. 分散投資: 多様な資産に分散投資を行うことでリスクを管理しやすく、一つの市場や資産クラスに依存するリスクを軽減できます。

オープンエンド型投資信託のリスク

1. 市場リスク: 市場環境の変化によって投資信託の価値が下がる可能性があります。特に市場が不安定な時期には価格の変動が激しくなることがあります。
2. 運用リスク: ファンドマネージャーの運用戦略が市場の動向に適切に対応できない場合、期待されるリターンを達成できないリスクがあります。

オープンエンド型投資信託は、その柔軟性とアクセスの容易さから多くの個人投資家にとって魅力的な選択肢ですが、投資前には各ファンドの運用方針やリスク要因をしっかりと理解することが重要です。

以前は信託契約の解約請求と、持ち分の買取請求によって税制が異なっていたが、現在は同様に扱うことになったため、重視されなくなった。

オープンエンド型の投資信託は契約型投資信託で作られており、クローズドエンド型投資信託では会社型投資信託の形式を採用されることが多い。

関連用語： クローズドエンド 、 投資信託 、 カントリーファンド 、 クローズド期間